二人に愛される地獄(フィンテク・アクテク) 〔性・虐〕
2014/06/13 22:52



私は暴力をふるう。

彼が憎いわけじゃない。

好きだからこそ、ふるうのだ。

彼は怯えためをし、私から逃げようとする。

逃がさない。

足を掴み押倒し、彼に馬乗りをする。

―逃げた罰だ。
私はそう言いながら彼を殴る。

肉が潰れ、鬱血し痣になる。

殴る。

口の中が切れ、口元に赤い血が垂れる。

殴る。

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

泣きじゃくりながら彼は許しをこう。

【ああ、なんて可愛い】



彼にぶち込んで射精して、何がたのしいのか。

彼には暴力こそ、相応しい。



――――




私は薬を使う。

手荒に彼を扱うなんてどうかしている。

彼はとても美しいのだから、その身体をそのままに愛さなくては。

美しい人は、淫らになるとさらに魅力が増す。

特製の媚薬は彼の脳を冒し、彼の目に私だけを映してくれる。

手招きをしただけで喜んで近づいてくる。

頬に触れただけで蜜が溢れる。

「卿様、卿様」と、可愛い声で求めてくる。


【ああ、なんてかわいい。】


彼には薬こそが、一番相応しい。



―――――



私は二人の男に愛される。

片方は血を

もう片方は精気をもとめてくる。

…私の身体は、どちらも毎晩求められ、ボロボロになってしまった。


こころなしか、頭が段々と働かなくなってきている。

彼等の声が、聞こえなくなって来ている。

目も、段々と視界を失っている。


…わたしはもうすぐ死ぬのだろう。



【ああ、なんて悲しい】




死ぬまであと少し。


それまで、

永遠にこの地獄の中にいないといけないとは。





Endless.



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