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教室に入ってすぐに、あたしは爆睡していたらしい。


深司が隣に居た。

昨日の席替えで隣になったんだよな。



「まったく・・・1時間目が自習になったから良かったけど・・・よく寝てられたよなぁ・・・。」

『あばばばば』

「はあ?」


やばいやばい。
危うく昼まで寝てるとこだった。

『なんか話してよ、暇だし。』

「・・・テンション低いから、無理」

『で、深司。さっきから言うか迷ってたけどよー

教室でタヌキが歩いてんだよね』

「・・・危ないからこっちに来るなよ」


若干引かれて傷付いたぜ。

いや、でもさ。やっぱりタヌキ歩いてるんだよな。
こっちに向かって来たし。

『助けてくれ。なんかタヌキが足元に来た。』

「何言ってるのか意味不明。」




――――――――――――
伊武side


「まだ寝ぼけてるのか・・・三神?」

『・・・。』

三神は青ざめた顔をしていた。変に震えている。

「・・・なあ、大丈夫か?」
『・・・見えないのか』

そう言って足元に指差す。何も無いのに・・・


タヌキ歩いてるとかわけわからない事言うし。


『今度は生首が廊下に浮いてる・・・』

こいつ本当に危ないよな?


『あ、消えた。』

「・・・良かったな。(何が良かったかわからないけど)」



――――――――――――



2時間目
英語


『むりわからないめんどくせぇ。』

「無理。いやだ。めんどくさい。」


先生「沙弥。伊武。ひとりごとはやめろ。」

「すんまそん」

『I don't like English!』

先生「頼むから静かにしてくれ。」


1時間ふざけ通した。

冷めた視線に馴れた自分が怖い。





(早く帰りたいなー)






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