シアワセオウジサマ





7万打フリリク企画
ちとくらで部員の前でイチャつこうとしてくる千歳に照れる白石
かなこさまリク













「あの木の葉っぱが全部落ちたら、俺は死ぬねん」






白石は部室の窓に目を向けて虚ろな目をした。理由は分かっとる。あれは確実に…



「千歳先輩のせいっすね」
「おわっ!光やん!」
「てか大袈裟にあの木の葉っぱ、とか言っちゃって。青々と茂っとりますやん。まだまだ死にそうにないっすね」
「あぁ…あればっかりはなぁ…」




千歳と白石が付き合い始めた。報告という報告はもらってへんけど聞かんくたってそのくらい分かる。何故なら白石は激変したから。


俺と光が部室内でいちゃいちゃしとっても怒らんくなったし(ユウジは未だに文句言ってくるけど)週末は必ず千歳の様子を見に行ってくると行って早々と帰っていく。そして月曜は千歳を引きずって学校に来る。これは明らかにお泊りコースやろ。


それでも千歳の放浪癖は相変わらずで。たまに千歳が来ると白石からはぶわっとピンクいオーラが溢れ出す。そして立て続けに来ぉへん日…例えば今日みたいな。死にそうな顔でオーバーなことを言う。めんどくさ!!



「もう千歳なんて知らん!千歳なんて…千歳なんて嫌いや!!」
「やれやれ…俺のお姫様はほんに寂しがりったい」
「ち、千歳!!」


頭に葉っぱつけた大男登場。手にはシロツメクサで作られた花の冠。いろいろ突っ込みたいけどとりあえず黙っとく。一応俺の親友の乙女な白石さん(略して乙石さん)はツンデレやからあんまり冷やかしたらあかんねん。阿保言われる俺でも流石に学びました。



「白石、寂しい思いさせてすまんかったね」
「べ、別に寂しくなんか…」
「へぇ、寂しくなかったと?俺は白石が恋しくて恋しくて戻ってきたんに。白石は違ったたいね」
「ち、違うことなぃ…」
「ほんならどうやった?白石の口から聞かせてくれんね?」



乙石さんは目をうるうるさせて真っ赤な顔で口をぱくぱくさせたあと「い、言われへん…」てしゃがみ込んだ。



「ごめんね。意地悪しすぎたばい。白石がむぞらしかけん」


千歳は花冠を白石の頭にふわっと乗せた。


「白石きれい。可愛い。好いとぉ。」
「ち、千歳アカン!待てって!」
「え〜?」
「み、みんなおるのに、こんな…」



千歳は白石のほっぺとか鼻とかにキスをして。耳をぺろっとしたときに白石が「ひぁん、!」なんて声をあげたもんやから一瞬にして部室は静まりかえった。



「ちゃ、ちゃうねん!ホンマみんな聞いて!!今のはちゃうから!!」
「白石、そんな恥ずかしがらんくてもよかよ」
「よくないっちゅーねん!も、いやや…恥ずかしく、て、死んでまうから……!千歳ホンマ堪忍して…!」
「そんなにいかんと?」
「当たり前やろ!!こんなみんながおるところで」
「みんなおらんかったらよかと?」
「ぅ…それは、」
「ねぇ、けーんーや?」



千歳の目、ギラギラしとってまじこわい。あぁもう、どーせ俺はヘタレですよっと。



「…みんな、部室の外出るで〜」



そのあと部室でナニが行われていたかなんて想像もしたくない。


とりあえず千歳がおる限り、白石くんは死なずにすむでしょう。今日もテニス部は平和です。まる。








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リクエストありがとうございました!





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