Love so sick.
7万打フリリク企画
謙光でシリアス→甘
杏奈さまリク
(高校生設定です)
優しすぎるのは、病気やと思う。
俺が、謙也さんが知らん女子から告られとるのを見てもうた。
「俺には光だけやで」って謙也さんが言うて、「そんなん分かってますわ」って俺が言うて、そんでも拭い切れへんどんよりとした空気を感じたのは何時間前やったやろうか。
俺はあれからバイトに行った。最近始めたコンビニのバイトはそんな時給はよくないけどとりあえず楽や。その日はわざわざ謙也さんはコンビニまで送ってくれた。
金曜日は次の日学校もないし深夜は時給も上がるから俺はようシフト入れとった。やから、帰りは遅い。
辺りが薄暗くなった頃、俺は家に着いた。ねっむい。明日は部活も無いしおもいっきし寝てやろ。そんなことを考えながら部屋に入る。……と、
謙也さんが俺のベットにおる。
は、なんで?なんでこの人ここで寝とんの?意味わからん!
軽くパニックなっとったらドアのノックが鳴って義姉さんが入って来て。
「光くんおかえり」
「ただいま。ごめん義姉さん、もしかして起こした?」
「ううん、たまたま目が覚めただけやから」
「あの、義姉さん、この人は…」
「ふふ、」
義姉さんによると、謙也さんは家の前で俺のこと待ってとって、しゃがみ込んで寝てもうたんやって。やから俺らの関係を知っとる義姉さんは俺の部屋に入れてやったらしい。
幸せそうな顔で寝とる謙也さん。でこ撫でてやったらいつもより少しだけあつい気がする。…微熱あるんかな?そりゃそうや、外で俺のことずっとずっと待っとってくれたんやもん、風邪ひいたっておかしないわ。俺、本間阿保。
俺のこの素直になれへんのも病気やわ。
「んー…ひかるー?」
「謙也さん、あんた阿保ちゃいますか。どうせあんたのことやからあれからずっと俺のこと待っとったんでしょ。本間ありえへんっすわ。普通帰るでしょ、なんなんすか」
「……光、不安にさせてごめん。泣かんで」
気付いたら目から大粒の涙。違うんです。不安やから泣いとるわけやないんです。あんたの優しさが嬉しすぎてたまらんのです。
「謙也さん、俺も寝たい」
「ん、ベットおいで」
「おいでちゃうやろ。俺ん家やっちゅーねん」
謙也さんに抱きしめられたら嫌なことすべて忘れてもうた。やっぱり少しだけいつもよりあつい気がする。ごめんね謙也さん。俺の冷たい体を押し付ける。
「謙也さん…今日はおおきに。大好きやで」
「ん……」
「って寝とるんかい!!」
しゃーないな。明日目が覚めたらもう一回だけ言ってあげる。もう一回だけやから、ちゃんと聞いとってな?
俺たちが感染したのはきっと、いわゆる恋の病、っちゅーやつ。
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リクエストありがとうございました!
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