ひかにゃん愛を知る。
7万打フリリク企画
けんにゃさんシリーズ
飼い猫になったけんにゃさんになかなか会うことができず、泣いてしまうひかにゃん。そして一生懸命会いに行くけんにゃさん。
ほしのさま
俺が1番好きなけんにゃさんが、1番好きなのはひかるくん。それはしゃーにゃいことやし、俺もひかるくん好きやし。せやけどやっぱり、寂しかったんや。
けんにゃさんはひかるくん家で飼われるようになってからも変わらず俺に会いに来てくれた。俺はけんにゃさんが大好きやからすごく嬉しくて。
せやけど、最近は全くけんにゃさんに会えてへん。けんにゃさんは、俺に会いに来てくれんくなってしもた。
きっとけんにゃさんは今、すごく幸せなんや。大好きなひかるくんといつも一緒で、寝るときももう寂しくなくて。けんにゃさんが幸せなのは俺も嬉しいにゃ。
せやけど、俺はやっぱけんにゃさんがおってくれんと幸せになれん。お家の中でぬくぬくしとってもおいしいごはんをもらえても、俺を「ひかにゃん」って呼んでくれる人はおらん。
いつもいつでも、けんにゃさんは会いに来てくれた。俺は待つばっかりやった。そんなんじゃだめにゃ。俺やって男や。
けんにゃさんに、会いに行くのにゃ!!
ひかるくんの家には一度行ったことがあった。けんにゃさんに着いてったんやけど。俺もあんま外は出歩かんけど一応猫やし、余裕で辿り着けるはず!…やったのに。
「どこやねん…ここ……」
もう同じ景色を何回も見とる気がする。猫が迷子ってどないやねん!おそとも暗くなってきてもうたし、おうちまでの帰り方も分からんくなってしもた。
ひとりぼっちは、心細い。俺は本間に甘えた世界で生きて来たんやなって思った。いろいろ文句言いながらもなんやかんや飼い主さんに世話してもらっとるし、おそとで眠ったこともない。けんにゃさん、けんにゃさんはずっとこんな風に生きて来たの?きっとずっと、寂しかったよね。
「……ふぇ、っ…ひ、けん、にゃ、さん…ぅ」
自由に生きる野良猫。羨ましいな、て思いながら窓から見てた。やけど、仲良くなりたいって思ったのはけんにゃさんが初めてやった。気がついたらこっそりおうちの窓から出てって、擦り寄ってた。優しいけんにゃさん。あったかいけんにゃさん。俺が一番、好きなけんにゃさん。
「ひかにゃん!!」
「っ、け、けんにゃ、さん…!」
「大丈夫かにゃ?!怪我しとらん!?」
こんなとこまでけんにゃさんは向かえに来てくれた。俺のために、俺のために。
「ぅ、うぅ…け、にゃ、さん……」
「どうした?どっかいたい?」
「けんにゃさん、ごめんなさいぃー!!っ、俺、一人でこんなとこまで来てもて迷惑かけて……っ、いちばんやなくてええから、嫌いにならんといてやぁあ…!!」
けんにゃさんはどこか余裕そうな顔で笑って「嫌いになるとか、ありえんにゃ。こんな好きやのに」言うてほっぺたぺろぺろ舐めてくれた。
「せやから最近出てこれへんかってん。これからはまた一緒におろーな!」
けんにゃさんが最近出て来れへんかった理由。それはひかるくんが熱を出したかららしい。ひとりぼっちでおうちでぜーぜー言うとるんは可哀相やから傍におってあげたんやって。大分ひかるくんの熱も下がって、「けんにゃさん、おそとでひかにゃんと遊んでおいでや」言うてくれたから俺ん家まで行ったら飼い主さんが俺のこと探しとって。心配になってけんにゃさんも俺を探してくれとったらしい。
「ひかにゃん、あのな…俺、一番大事で大好きなのはひかるやって、そうやって生きてこう思うててん」
「うん…」
「せやけどなぁ、ひかにゃんはなんてゆうか…特別やねん。ドキドキしたりするん、ひかにゃんだけやねん。傍におってくれんとあかんねん」
けんにゃさんの特別は、俺だけ。こんな必死で探してくれるくらい、けんにゃさんは俺のこと好きやねんな。
いっぱいのごめんなさいとありがとうを込めて、けんにゃさんのほっぺをぺろりと舐めた。
ちなみに。
その「特別」ってゆうのは、きっとけんにゃさんは俺のこと愛してくれとるってことはなんとなく分かったけど。けんにゃさんはきっと気付いてないし恥ずかしがるから、もうちょっとだけないしょにしておこう。
けんにゃさん、だいすきにゃ!!
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リクエストありがとうございました!
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