愛昧模糊





7万打フリリク企画
ユウ光♀で、なかなか素直になれなくて光を泣かせてしまいオロオロするユウジ
えこ。さまリク











俺の彼女の財前光は本間にひいき目無しで可愛い。華奢な体とか、大きな目とか、つやつやの黒髪とか、全部かわええ。一生懸命俺に気持ちぶつけてくれとるのも分かる。

せやけど、どうすればええかわからんねん!女と付き合うたことなんかないんやもん…!


俺は謙也みたいに優しないし、白石みたいに気障な台詞も吐けん。ちなみに小春は今でも特別や。
そんなことを言い訳に、大きな失敗をおかしてしもたんや。







「ゆ、ユウジ先輩。今日一緒に帰りませんか?」
「無理や。小春おるし。」
「…あ、あの、ほんなら明日ならええですか?」
「明日は委員会で遅なるから」
「うち、待ってます!!」



「一人で帰れるやろ。お前ちょぉしつこない?」


一緒に帰りたくないわけやなかった。せやけど何話せばええのか分からんし、きっと格好悪いとこ見せてまう。本間は今日は小春は用事があって一緒帰れへんし、明日は委員会なんて無い。せやけど恥ずかしくてたまらんくて、ついつい酷いこと言うた。


後悔した。光の顔がどんどん歪んでくのを見て。


「ふぇ、…っ、ごめん、なさいぃ…」
「ちょ、泣くなや…!」
「しつこ、くて…ごめんなさい…っ!」
「ちょ……」
「うち、と、おると…ユウジ、先輩…っく、が、泣かせた、みたいに…なってまう、から、向こう、行って、ください…」


ユウジ先輩が泣かせたみたいになってまうって…いや、実際そうやん。俺がお前泣かせたんやんか。今まで素っ気ない態度でいっぱい傷つけた上に泣かせてもうたんやん。


とりあえず手引っ張って空き教室に連れてって座らせる。光はもう号泣しとって俺はめっちゃパニクった。


「光、ちょ、泣き止めへん?」
「う、ごめんなさい…!」
「や、いやいやいやええねん!責めとるわけちゃうねんで?」
「せんぱ、授業、行ってください…遅れてまいますよ」
「ええって授業なんか、」
「うちに、気を遣ってくれとるなら、大丈夫ですから…」
「ちゃうねん!俺がここおりたいからやし!!」


光は遂に机に突っ伏して泣き出した。鳴咽が痛々しい。俺は大急ぎで自販機に行ってアイスココア買った。


「ほら、光!アイスココア買ってきたったで!」
「…っ、く、うぅ…」
「あー…ほらこれ、タオル!まだ使ってへんから綺麗やで!」
「ゆうじ、先輩…無理、してくれへんくって、ええです…」
「光…」



「無理して、付き合うてくれんくて、ええです。うちは、ユウジ先輩が、好きやから…きっと、これからも、しつこく、してまうと思うんです…。ごめん、なさい。せやけどうち、ホンマに、好きやから…」



気がついたら光を抱きしめとった。ぎゅーっと。震える肩が愛おしいと思った。俺は、本間に阿保や。恥ずかしい言うとる場合ちゃうやん。光のことこんな泣かせて、そっちのが恥ずかしいわ。



「なぁ光、めっちゃ格好悪いこと言うてええ?」
「………はい」
「俺な、どうしたらええか分からんねん。付き合うのなんか初めてやから、どうやって優しくしたればええのか分からんねん。もっと光と一緒におりたいなって思っても、格好悪いとこ見られて嫌われたらどないしようとか思ってもうてな」
「ユウジ先輩…」
「本間は、俺のがきっと、光のこと好きやねん」



泣かせてごめんって涙拭おうと思うて少し離れようとしたら光がぎゅーってしがみついてきたからそれは出来へんかった。


「ひ、光…?」
「どないしよー…ほんま、めっちゃ嬉しいー…」
「………」
「ユウジ先輩、大好きやー…」


光が可愛すぎてそのままちゅって軽くキスしたら、光はせっかく泣き止んどったのにまたわんわん泣き出してしもて。



これからは、もっとお前の笑顔が見れるように頑張るよ。絶対にもう泣かせへんよ。やっぱり照れてまうけど、好きの気持ちもちゃんと伝えるよ。


泣きながら、ユウジ先輩、もっかい。なんてキスを強請ってきた光の唇に自分のを重ねながら、そんなことを考えた。










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リクエストありがとうございました!





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