YOU love ME, don't YOU?





7万打フリリク企画
ユウ光で切甘
ユウジのことを想って泣いてしまう光
葵さまリク












ユウジ先輩、ねぇユウジ先輩。どうしてあなたはそんなにも素敵なのに、俺なんかを選ぶんですか?




「っ、く…ひ、ふぇ…」

ユウジ先輩はいつまで俺と一緒におってくれるのかな。俺はいつまで、ユウジ先輩を縛りつけるんかな。


ずっと好きやったユウジ先輩に部室で手を掴まれて、告白されたのはもう数ヶ月前のこと。キスもした、セックスもした、俺はどんどんユウジ先輩が好きになった。


そんな中で気付いたのは、ユウジ先輩は本間はめっちゃ優しいこと。そんで俺は本間に可愛くないこと。常に頭にあるのはいつユウジ先輩が俺から離れてってまうのかっていう不安と、嫌いになってあげられない罪悪感。


俺は今日も泣く。最近では家で泣いてないことのが少ないくらいやった。こうやって一人のときに少しでも外にもやもや出さんとやってられん。


最近は特に、ユウジ先輩が告白されとるの見てもうたから余計に駄目やった。辛い、辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い。




「ひかぁ…?どしたん?泣いとるん?」
「…っ、ゆう…」

ドアからちらりと覗くのは、甥っ子の優。心配そうな表情で俺にかけよってきて、ほっぺをふにゃりとやわく掴んでくる。
思わず優のことをぎゅって抱きしめて泣いた。


「ひか…?どっかいたいん?」
「…おん、っ、むちゃ、いたいわ…」



俺、本間だめだめやな。こんな小さな甥っ子にまで縋り付くなんて。
でも、許して。今だけにするから。












***









なんや光に会いたくなったからメールやら電話やらしまくったんやけど繋がらんくて。せやから思わず会いに来たんやけど、玄関を開けてくれたのは意外な人物。


「あ〜!ゆうじせんぱいや〜!」
「おう甥っ子。久しぶりやなぁ。」
「ひかにあいにきたん?」
「せやで。おる?」
「うん、おるよ!いたいいたいゆってないとったからなぁ、おれ、なぐさめてあげたねん!えらいー?」
「…泣いとった?」




そのまま突っ立っとったら光の義姉さんがごめんなさいねーなんて言うて出て来てうちん中に入れてもろた。光の部屋をそっと開けてみる。


光は甥っ子が言うように光はベットによっ掛かって寝とって、真っ赤に腫れた目からは涙がツー…と伝っとった。俺は本間に可哀相なことしとるなぁ。



光が最近よぉ泣いとるんは知っとった。目が腫れぼったかったり鼻をすすっとったりする光をよく見たから。せやのに光は俺の前では泣かないから。たまには俺に思いっきし甘えてくれてもええのに、とも思う。



なぁ光?お前は知らんやろ。お前がどんなに可愛いか、俺がどんだけお前を好きなのか。
今までは光はプライド高いから泣き顔見られたくないのかもしれへんと思ってそっとしといたけど、もうそんなんせぇへんで。ひとりで泣くのなんか許してやらん。











***









「ん…」
「光、おはよ」
「ユウジ、先輩…?」


目が覚めると優しく頭を撫でてくれとるユウジ先輩。俺とは違うあったかい手。大好きなユウジ先輩の手。



「光、どうして泣いとったんか教えて?」
「…泣いてへん、です」
「隠し事されるの傷つくんやけど」
「…ユウジ先輩のこと、好きすぎて不安なんです」


ユウジ先輩は女と付き合うた方が幸せになれる。せやのに俺はユウジ先輩から離れたくなくて。どんどんユウジ先輩に溺れてって、抜け出せなくなって。嫉妬やら不安やらで俺の心はもうどろどろでぐちゃぐちゃやった。
話しとるうちにまた涙が出てきてもうて、最後の方は鳴咽が邪魔して上手く伝わったか分からんけど、頑張って言葉を紡いだ。


なんとか全部言い終えて瞬きをしたら涙が零れて視界がクリアになった。そしたら、更に優しく笑っとるユウジ先輩。



「言いたいこと全部言ったか?」
「……っ、はい」
「ん。ほなおいで」

頭を撫でとってくれた右手が離れて、ユウジ先輩は両手を広げた。


「お前、俺に捕まった時点で抜け出せるとかありえへんで。離してやる気なんかないからな」
「せんぱ、おれの話聞いとった…?」
「あぁ、あんま聞いてへんかった」
「なんやねん…教えてくれ言うたのそっちやんか」
「やって、俺はどんなお前も好きやねんからそんなん聞いても聞かんでも関係ないやろ」


「それよかはよ来てくれんと手すーすーして寒いねんけど!」なんてたまにする意地悪いけどかっこいい笑顔で笑われたらもうどうでもよくなってユウジ先輩の胸に飛び込んだ。


俺はこれからもきっと不安になったり泣いたりするけど、ユウジ先輩のことはやっぱり嫌いになんかなれへんから。

少しだけ素直な自分になりたいな。これからも、一生懸命この人を好きでおりたいな。



「あ、忘れとった」
「なにがですか?」
「いたいのいたいのとんでけー」
「…もうそんなんしてくれんくてもええです」


痛いくらいがちょうどええから、これからもぎゅーってしとってくださいね。俺、すぐ寂しくなる阿保なんですから。









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リクエストありがとうございました!





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