happy OUR future
千華さまへ
2万フリリク企画
「sweet MY wife」の続編
『happy OUR future』
あれから光の両親に挨拶行って。「うちの可愛い光に何してくれとんねん!」て殴られるの覚悟やったのに、「謙也くんやったら安心やわ!一生この子可愛がったってな!」言われてほっとした。
そして何故かうちの親に殴られた。「可愛い光ちゃんに何しとんねんこのスケベ野郎が!」って。…なんとなく腑に落ちんけどまぁ光が気に入られとるならええわ。
光は俺のマンションに越してきて、一緒に住んどる。お腹が大きくなる前に結婚式も挙げた。ウェディングドレスを着た光はめちゃくちゃ綺麗で、俺は世界で一番幸せ者やと思った。一生、手離してやらんと思った。
「ひかる〜ただいま〜」
「おかえりなさい、謙也さん。ご飯出来とりますよ」
あぁ、光のおかえりなさいを聞けるのは世界中で俺だけなんやで。幸せすぎる超自慢したい。
今光は産休を取っとる。退社するか大分迷ったけど(俺が専業主婦になってほしいって駄々こねたから)、とりあえず優しい会社の人たちの言葉に甘えて休み貰っとる。
光は昔から細っこくて、体もむちゃくちゃ丈夫やっちゅー印象なかったからつわりとかも心配しとったけどそんなに酷くなくて元気にしとる。
(光の笑顔があれば俺、一生飯食わんくても生きれそうな気ぃする)
光のお腹は、もう大分大きい。撫でると心があったかくなって、目の奥が熱くなる。
「体、しんどない?」
「うん、大丈夫すわ」
光が可愛すぎて、短いキスを何度も降らせた。
「謙也さん。お腹、どんどん大きくなっとるでしょ?」
「おん」
「この中に、幸せが詰まっとるんですよ。幸せがね、どんどん大きくなるんです。うち、嬉しくて」
俺は光を好きになってよかった。産まれて来るお腹の子を絶対大事にしようと思った。
「あー男の子かな、女の子かな。はよ会いたい」
「お医者さんに聞けばよかったやん。大体どっちか分かるんやろ」
「そんなん、会ったときのお楽しみのがええやないですか!」
「光似の女の子がええな」
「絶対、謙也さん似の男の子がええです。それで、中学上がったら髪を金髪に染めてやります」
「はは、どんな教育方針やねん!」
「でもうちみたいにピアス5個とかはやめてほしいっすわ」
「説得力無いわぁ、」
ま、2つくらいならええですけどね。それでうちが謙也さんからもろたやつ、毎年ひとつずつあげようかな。なんて光は言った。
俺は光の誕生日には毎年ピアスを贈っていた。それは14歳から始まり今も続いとる。付き合い始めたばかりの学生の頃にあげたやつなんて、安物やし星の形しただっさいやつやのに、光はそれを今も大切そうに取ってある。
(それをこれから俺らの娘が付けて…って娘って決まっとらんやんな。てか実際息子も欲しい。勿論光似の。……あかん、なんや泣きそ。)
人生の主人公は普通はみんな自分自身。せやけど俺の人生の主人公は光やねん。ずっとずっと光やねん。光と出会う前のことなんて忘れてしもた。
俺が一番大切なのはきっといつまでも光で、子供には申し訳ないけどこれからも光で。
自分よりも大切なものが増えてくこの感覚は、なんて愛おしいのだろう。
お腹の子供にヤキモチ妬いとるなんて、光は笑うやろか?
光が作ってくれた世界一美味い晩飯を食べ終えたら、言ってみようかな。
神様。もしいるなら、どんな努力も惜しまないから。どうか僕らに、永遠の幸福を。
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「sweet MY wife」の続き、書きたかったので嬉しかったです!きっとふたりの子供は超可愛いだろうなぁ。にやにや。
千華さま、リクありがとうございました!
2009.11.30 アリア
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