恋する聖書
緋澄さまへ
2万フリリク企画
副蔵で、男前な小石川にたじたじになる乙女白石
『恋する聖書』
「白石、疲れてへん?」
影は薄いけど優しくて、なんだかんだ頼りになってしまう副部長。まぁ頼りになってしまうから副部長をやっとるんやろうけど。
ついでに俺がかっこよすぎるから、あとテニス部は千歳やら財前やらイケメン揃いやからみんな気付いて無いけど、実は綺麗な顔しとる。パセリが好きなんて可愛いとこもあったりして。
あ、ちなみに俺の彼氏。
「大丈夫やって。小石川は心配性すぎやねん」
「そんなことあらへん。お前は俺がほっとくと無理しよるからあかんわ。…よっしゃ、次の休みは一緒息抜きしよ、な?」
「え…、」
「あと、二人のときは?」
「け、健、ちゃん…」
「ん。ええ子やね、蔵」
健ちゃんは俺の頭をセットが乱れん程度に軽く撫でた。そんだけで俺の心臓はばっくばくや!
実際疲れていない訳では無いけど、テニスも勉強も毎日せなあかんから、きっとみんながみんな体調に全くもって不備が無いなんて日は無くて(財前なんて常に寝不足やし)。まぁ、謙也とかユウジは別な。あいつらは阿保の子やから。あと金ちゃんもか。
まぁつまりいつも通りの俺やったわけです。
でも健ちゃんとデート出来るんは嬉しいから、最近すっごい疲れとって健ちゃんからの癒しを求めとるってことにしちゃいます。俺が健ちゃんの誘い断るとかありえんわ!
あー何着よう。健ちゃんは何気私服お洒落なんやで。やばい絶対惚れなおす。女々しいなぁ俺。息抜き言うてくれたけど、俺は健ちゃんがいてくれればそれだけで十分癒される。疲れなん吹っ飛ぶわ。それに長い間二人でおれるなんて久々や。
あー楽しみ!
*
健ちゃんが俺に考えてくれたデートは、なんちゅーか…おばあちゃんとか喜びそうなプランやった。ご飯食べ行って足湯いって、健ちゃんが必死に癒しについて考えたのが分かる。俺はぶっちゃけ人込みとか嫌いやから嬉しくて、一緒におれて楽しくて。にやけんようにするので必死やったわ。
久々に入る健ちゃんの部屋。綺麗。健ちゃんは本間に良い意味で無駄が無いわ。
(いいにおい、する…)
「蔵が好きや言うとったから焚いてみたんやで、アロマ」
…本間、無駄なさすぎやろ。どんだけ俺のこと喜ばせるつもりやねん!
「蔵、こっちおいで?」
「おん…」
健ちゃんは俺を座らせて後ろから抱っこしてきた。このたらしパセリ!馬鹿!男前すぎやねん!
「もうばれとるかもやけどな、息抜きさせたるとか実は口実で、俺が蔵不足やっただけやねん」
「なっ…!」
「本間触りたくてしゃーなかったわ。余裕無くて格好悪いな、俺」
格好悪いなんて、そんな訳無い。めちゃめちゃ速く動いとる俺の心臓が証拠。あぁ、好きや。健ちゃんが、好き。
「なぁ蔵。もっと触りたい。あかん?」
「ゃ、無理、っ……」
「なんで?俺に触られんの嫌なん?」
「や、やって…これ以上、したら…ど、ドキドキしすぎ、て…心臓、破けてまう…」
「……っ、!勘忍、俺のがもう無理」
健ちゃんに出会って、恋に落ちて。悲しいと涙は出るけど、嬉しくても涙は出ると知った。恐ろしいと体は震えるけど、幸せすぎると身震いすることを知った。
「蔵、真っ赤。めちゃ可愛え」
「や、も…電気…消してや…!」
「どないしよっかなー」
あと意地悪されとるにも関わらずぞくぞくすることも知ってしまったり。
まだまだ俺は無知みたいやから、一個ずつ丁寧に教えてな?健ちゃん。
大好きな俺の、俺だけの、健ちゃん。
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白石が乙女すぎる…(笑)とにかくあっまぁぁぁくしたかったんです。副蔵初めて書いたんですがすごく楽しかったです!緋澄さま、リクありがとうございました!!
2009.11.28 アリア
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