信者

結局全員にまわされ、口やらケツやらいろんなところに4人のものを思うままにぶっこまれた。
毎日組長とヤッてるからってさすがにキツイぜ。

まあ、最後の方は俺が主導権握って、手錠も外させて、ちゃんと順番待ちさせたから、まだましではあったが。

「御園、この写真を組長に見せられたくなかったらこのことは黙ってろよ」
「ふざけないでくださいよ、この写真見せられて困るのはあなた方でしょ?はあ、まあ、バレたら俺は一生監禁幽閉されるでしょうけどね…」
「は?何言ってんだ、どういうことだよ。」
「組長が前呟いてたんですよ。浮気したりしたら、地下牢に監禁して一生外に出られないって。さすがにそれは嫌かなあ…。」
この話は嘘ではない。ピロトーク中に田嶋さんか誰かの話をたまたました時に、組長が言い出した話だ。

うーん。かと言ってこれからこのネタでゆすられ続けるのもちょっとなあ…。

「んだよそれ…んじゃ、バレたら御園にもう会えないってことかよ…」
萱島が何か小さな声でつぶやいたが、それは強姦したものの言い分として正しいのだろうか。
「いや、別に会えなくなるのが嫌とかじゃなくって!ただ、性欲処理がいなくなるのが困るなって!!」
弁解しているがこれはどこまで信じればいいのか。


「わかった、ここはお互いのことを考えてなかったことにしましょう。でも、これからなんと言われようと俺はあなた方に近づきませんし、ボディーガードも増やしてもらいます。これからその写真でゆすっても俺とはヤれませんから。」
まあ、これを公表すればこの人たちは間違いなく組長に殺されるので、組長に言えるはずもないと踏み、俺も強気に出た。

「なっ、お前、何様のつもりだ!」
「お前は黙って俺たちに股開いてりゃいいんだよ!」

4人はそろって取り乱し、やいやい言い始めたが、俺は全く気にもとめない。

「はあ、一度で分かってくださいよ。あなた方組長に殺されたいんですか?黙っていてあげますから、もう俺に近づかないでください。俺も、今まで通り会合で目も合わせないようにしますから。」

相手にとっても最良の結果を提案したつもりだったが、そういった瞬間、全員が泣き出しそうな顔になった。

「それが、1番嫌なんだろ!」
「俺らなんて見えてもいないような扱いしやがって!」
「お前が組長のものになった日から俺らはあの光景が忘れられずにいるってのに!」
「あんなに気持ち良くしてやったのに、その後もまた無視するつもりかよ、くそ!」

口々にそう言い、情けない顔で俺を見つめる幹部たち。
なんだ、こいつら。

「え…皆さん、ただヤりたいだけじゃなくて、もしかして俺のこと…?」

「は、は、はああ?ふ、ふざけんなよ!」
「勘違いしてんじゃねえぞ!」
「ずっと前から田嶋の後ろをちょこちょこひっついてたお前が気になってたとかそんなんじゃねえからな!」
「あの日、田嶋を殺すついでにお前をこっそり俺のものにしようとなんてしてねえからな!」
「お、おまえ、そんなこと考えてやがったのかよ!」
「んだよ、お前だって抜け駆けしようとしてたくせに、この!」


放っておいたら何故か仲間割れが始まった。
どうやら、彼らにはかなり前から目をつけられていたようである。

「でも、結局田嶋のせいで、お前は組長のものになっちまいやがって…」
「毎日毎日組長のところに報告いこうとしたら、お前の喘ぎ声が聞こえてくるし…」


かなり傷つけてしまっていたらしいが、俺は全く悪くない。こんな強姦をする理由にはならない。だが、こんな風に不器用な愛を伝えてきているのがヤクザの幹部だと思うと、ギャップ効果なのか、愛らしく思えてしまう。


「…皆さんが俺のことが大好きなのはよくわかりましたよ。でも、俺は今組長のものなので、皆さんの気持ちに応えることはできません。」

話し始めると同時に全員いっせいに顔をあげ俺を見たが、内容を理解するとだんだんと顔が沈んでいった。


「…ですが、顔を合わせたときは、無視したりしませんよ。今日、あなた方がどんな人なのか、よくわかりましたし。好感をもてない人たちではないと思いました。これからは、仲良くしましょう。」

薄く微笑んでそう言うと、4人は顔を輝かせて涙ぐむ。そして、嬉しそうに、頷く。


どうやら、また新しい信者を増やしてしまったらしい。


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