何故か真顔な武王に呼び出されました、代理軍師です。


「それで、なんですか？折り入って僕に相談って」
「ああ……──声、」
「はい」
「声なんだけとよ、あのときの」
「…………な」
「男が出しちまうのってヤローから見てどうなんだ」
「…………はい？」
「だっ──だからよ!!アレんときの声だっつの！そりゃーアイツみてぇにあんあん言うわけじゃねぇけど！出ちまうじゃねぇか！アイツすげーフェラの飲み込みはえーっつーかさ、うっかり俺が声出しちまうと嬉しそうにしやがんだよ！なんつーの、ニタァ……って笑ってさ、"王サマきもちいさ？"とか、でっかい目できょときょと見上げて言って余計張り切ったりするからほら、負けず嫌いっつうか……だから俺もつい気持ちいいと声出しちまう癖ついちまってよ！あっ、とか、ううーとか言っちまうし、天化ーてんかぁーとか出ちまうし、やっぱ娼館じゃそうはいかねぇだろ!?それでついな、つい、天化気持ちいいー天化好きだぜーなんて声まで出ちまうんだ！イッちまうときなんてもう、俺だけイクの恥ずかしい域までキちまって！俺タチなんだぜ？まぁたまにアイツがヤりたがる日もあんだけど……いやいや、普段はアイツが"王サマ一緒にイクさっああん！"とか言いやがるからいいんだけどな？たまーにさ、サービスデーにほら……やっぱよ、男としてそれって、はっ……はず、は、恥ずかしいよな!?」
「──……」
「女装男から見ても恥ずかしいよな!?やべーよな!?」
「……今のあなたが一番恥ずかしいです」
「女装男から見てもか」
「女装をマイナスとして、差分を考慮しても何より真顔で言ってるあなたが恥ずかしいです。あなたに仕えるのも恥ずかしい」
「そう……」
「ええ」
「……ってのは、えーーーっと、その、声が出ちまうからか」
「そう言えば武王。"上司に恵まれなかったら"、って件のCM、久しく見なくなりましたね。」
「え、お前まだ太公望と連絡取れねぇの怒ってんの？」


＼理由がわかってない所がです／