×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -




うるさい



「なまえー」

「なーにー」

「襲っていい?」

「しねば?」


徹はいつもみたいに笑って私に後ろから抱きついてきた。
……今日は特別寒いし、許してやろう。

「なまえってば冷たいー」

「徹が馬鹿みたいなこと言うからでしょ」

お家デートすると、いっつもこの流れ。

「だってなまえ不足なんだもん」

もんって…。可愛い子ぶっても無理ですぅー。
徹に冷たい目を向ければ、徹はまた笑って、今度は後ろから頬にキスされた。
少しムッとした顔をすれば「可愛い」と頭を撫でられた。

「ほんと徹の趣味変。もっと可愛い子と付き合えば良かったのに」

なんで私なんだろう。それは徹が可愛い女の子達に囲まれているのを見る度に思うこと。

「んー、だって俺の中ではなまえが一番可愛い女の子だよ。昔からね」

「……キザめ」

「とか言ってー。顔真っ赤だよ?」

「うるさい馬鹿」



徹には言わないけれど、私にとっても一番かっこいい男の子は及川 徹だよ。



「なまえ、大好き」

「うるさい」



まぁ…絶対言ってあげないけどね。





うるさい
(「…私も大好き」)





あとがき

及川さんはなまえちゃんのことなんでもお見通しです。
きっとなまえちゃんが自分のことを大好きだと知ってます。


prev next
back