▼ 8話
鶴見沙織は病院の先生に一言告げて病院を出た。後ろから自分を呼ぶ声が聞こえた。勿論無視したが。
病院を出てから人通りの少ない場所へ移動して、少し歩いた所で後ろを振り向く。
振り向いた先には白い帽子に眼鏡で猫背の少年がいた。少年の着ているのは黒曜中の制服だった。
「キャハハ、おにーさん。か弱い乙女にストーカー?幾ら私が可愛いからってストーカーは行けないぜ。」
「並盛中喧嘩ランキング4位、1年A組鶴見沙織…」
「もしかして、アンタがこの騒動の…」
犯人と言う前に目の前の少年のヨーヨーが飛んできて言葉を遮られる。
ヨーヨーから無数の針が飛び出てきて反射的にしまっていた
その瞬間
「うわ、あっぶなーぁ」
「君、何者?」
「さあ?ご想像にお任せしまーす!キャハハ、女は秘密を着飾ってこそ魅力的になるんだぜ。
もう時間がないからここでお開きにさせてもらおうかな!」
「意味がわからないんだけど」
そう言って少年が投げたヨーヨーから針が飛び出す。鶴見沙織がナイフで跳ね返した瞬間またもや
「それではーっ、さらば!どろんっ!」
爆発と共に少年の前から少女は消えた。
「これ忍者に転職してもやってけるよね。キャハハ、殺人鬼から忍者にジョブチェンジみたいな?…まあ、戯言だけどさ!」
それよりも今はニット帽の少年の方だ。
これから次の襲撃に行くのか、拠点地に戻るのかは分からないけど
「まあ、追わないに越したことはないか。」
(あまりこういうのには向いてないんだけど)
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