セラフ(短) | ナノ




これからも、この先の未来も君と共に(与一)

屋上は優しい太陽の日差しと心地良い風が吹いていて穏やかだ。
小さなピクニックで使うシートを敷いていると与一君が来た。

「はい、優花さん飲み物買ってきたよ」
『ありがとう与一君。座って』
「お邪魔します」
お弁当箱を開けると与一君が満面の笑みを浮かべた。
「わぁ〜美味しそう」
『口に合うといいんだけど』
「優花さんが僕の為に作ってくれたお弁当なんだから美味しいに決まってるよ!」
『恥ずかしいよ〜』

付き合いたての恋人特有の甘い雰囲気に思わず照れてしまう。
玉子焼き、唐揚げ、おにぎりと順番に食べていく与一君は顔を綻ばせて美味しいと言ってくれた。

全部完食すると与一君は顔を赤くして私との距離を狭めた。

「優花さん、お弁当ありがとう。本当にどれも美味しかったよ!それでね…お礼にならないと思うけど…」
『与一君?』

ちゅっ
与一君の柔らかな唇が私の唇に重なった。
突然のキスに驚く私に与一君は追い討ちとばかりに抱き締めて身動きを取れなくした。
見てみると与一君は顔が赤かった。
いつか平和な世界に戻ると信じて今は、この瞬間感じている温もりに静かに身を委ねた。
2017.2.2

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