bookシリーズ | ナノ


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土沖+斎/土方さん誕生日



「あー困ったなー」

「……………」

「…いち、に、さん、……足りない。どう頑張っても足りない」

「…………、」

「ねぇねぇ、はじめくん」

「何か用か、総司」

「あのね、お金貸してくんない?」

「なにゆえ」

「足りないんだよ、あの人の欲しがってるもの買うには」

「……あの人とは、土方先生であってるか?」

「…逆に風間とかだったらキモくない?」

「む、…確かに」

「ね、だからお金貸してよー」

「自分で働け馬鹿者が」

「え?は?おかしいなぁ、僕の耳が悪くなったのかなぁ?セイイットアゲインプリーズ?」

「…自分で働け馬鹿者が」

「はぁぁ?僕が?働く?……馬鹿も休み休み言ってよ一君」

「それならば、あんたの土方先生への愛はその程度なのだと解釈しておく」

「何それ。マジムカつくんだけど」

「図星だからか?あんたも大概分かりやすい人間だな」

「だから!そういうのが生意気でムカつくんだよ!はじめくんのくせに!」

「……とにかく、あんたに貸せるお金はない」

「………じゃあ、教えてよ」

「む、何をだ」

「割のいいバイト先に決まってるでしょ!」

「あぁ……てっきり美味しいケーキの焼き方かと思った」

「え!はじめくんケーキ作れるの?」

「あぁ、まぁ、簡単なものなら…」

「じゃあ、ついでにそれも教えて」

「分かった」

「あ、でもやっぱり却下」

「な、なにゆえ……」

「だってあの人甘いもの嫌いだもん」

「そうか……総司が渡さないと言うのなら、俺はケーキを渡すことに…」

「だぁぁっ!ダメ!ダメダメ!やっぱ教えて!」

「……………了解」





「…僕、この日のためにわざわざ、苦労して、寝る間も惜しんでバイトしたんですからね!」

「お前が惜しんだのは授業だろ」

「え?要するに、寝る時間じゃないですか」

「はぁぁ……」

「ま、とにかく喜んでください。肌身はなさずつけてください。壊したりした日には容赦しませんから」

「あぁ、ありがとな。大切にする」

「それから、ケーキもちゃんと食べてくださいね?甘さ控えめ、完全に土方さん用の特製品ですから」

「ケーキって……これがか?」

「他に何に見えるっていうんですか?」

「あ、いや………ケーキって言われたらケーキだが、だからといってケーキに見えるかと言われたらそれは……」

「まさかー、形が不格好だとか酷いこと言いませんよね?」

「いや、うん。まぁ、確かにお前の愛情は伝わってくるが」

「……へぇーそういうこと言うんだ。まぁ、安心してくださいね、お酒たっぷりとか入れてませんから」

「怪しすぎるだろ……っつーか酒臭っ!」

「ふっふっふ。だから言ったでしょー?土方さん用の特製品だって」

「………………はいはい。ありがとうな」

「あれ、土方先生はいは一回でしょ?そんなことも分からなくなっちゃったんですか?」

「お前……」

「何ですか、まさか僕が誕生日だからってデレるとか思ってたんですか?」

「……たまにはプレゼントは自分、みたいなのしてくれたっていいだろ」

「うっわ………キモ(蔑む目)」

「いいだろ!仮にも恋人なんだからよ!」

「…そんなに自分に自信ないし、僕をあげても喜んでくれる気がしないし、恥ずかしいし、絶対ぜぇぇぇったい嫌です」

「お前、全然俺のことわかってねぇんだな」

「分かってますよ。変態エロオヤジ、括弧俳句下手」

「括弧って何だよ括弧って!!」

「もーうるさいなぁ。とにかく、スペシャルサービスとかなしですから。僕はバイトで疲れたんです諦めてください」

「ちっ………」

「…………と見せかけてのっ!」

「のわぁっ!?!?」

「ぶちゅー」

「んんっ…!」

「ぷはっ…!土方さんお誕生日おめでとうございまーす」

「おま…っ!不意打ちとか……!」

「何ですか?いつもやられっぱなしじゃあ僕の男としてのプライドが傷つきますからね」

「な……!」

「たまには挿れられてみま……ぶっ!」

「誰が誰に突っ込むって?!あぁ?!」

「うっわ……殴らなくてもいいじゃないですか…ただの冗談なのに」

「お前のは冗談に聞こえねぇんだよ!」

「はいはい、もう、仕方ないなぁ……大人しく挿れられてあげますよ」

「………せいぜい覚悟しろよ、総司」

「いいから早くこれ食べて意識飛ばして襲ってくださいよ」

「…了解」



シャットダウン



プレゼントは腕時計とかでいいと思います(^q^)裏に総司と土方さんのイニシャルとか入ってるような。で、肌身離さなくていいように完全防水なの。そんな時計あるのかね。でも、さすがに総司もにゃんにゃんする時だけは邪魔だから取ることを許可します。

土方さんは総司から貰ったものなら何でも嬉しいので、例えもっと高価な云十万する腕時計を持ってたとしてもほっぽりだします。

ほんとはネクタイでもよかったんだけどね〜。でも多分いずれアソコ縛るのに使われて使い物にならなくなって、じゃあまた来年あげるねってなるので、ネクタイは来年にします(笑)あー、クリスマスでもいいや。来年まで待てない。わたしも土沖も。




*maetoptsugi#




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