bookシリーズ | ナノ


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寂しいなぁ。

寂しくてたまらないよ。

隣には近藤さんがいて、向こうでは山崎くんが左之さんと話していて、井上さんは…あ、お茶をいれてきてくれた。

どこまでも穏やかで、平和な毎日なはずなのに。


「総司、浮かない顔をしてどうした?」


ほら、近藤さんだってこんなにも優しい。

だけど、ちょっと違うんだよね。

何が違うって、これは僕が求めている優しさではないんだ。

言葉なんか何もいらないから、ただそっと抱き締めてくれればそれでいいのに。

あぁ、寂しいなぁ。


「早く来ないかな、あの人」

「総司?」


僕は思わず、その名前を大声で叫んでしまった。


「土方さん!!!寂しいよ!!!!いつまで待たせる気ですか!」


これには、その場に居たみんなが呆気に取られていた。

でも、みんなすぐに優しい顔になって、僕を慰めてくれた。


「総司、俺たちと、もう少しだけ待っていような」




それから程なくして、僕は土方さんに再会した。

馬鹿やろう、俺のところにまで声が聞こえたぞって、叱ってから抱き締めてくれた。

僕は寂しくなくなった。

そしてきっと、寂しがることももう二度とないだろう。

だってこれからは、土方さんがずっと一緒にいてくれるんだから。







分かりにくいですが天国のお話でした。




*maetoptsugi#




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