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通学路にて


「あ、平助」

「おっ総司じゃんおはよー。って、珍しいねぇ総司の鞄がきちんと膨らんでるよ」

「それはいつも教科書を入れてないことに対するイヤミ?」

「まぁな。で?何が入ってんの?まさか教科書!?」

「そんなわけないでしょ。お菓子だよ全部」

「お菓子!?」

「ほらね」

「うっわーすっげぇぇ!!どれどれ……きのこの○、たけのこの○、メルティキ○ス、キットカ○ト、ポッキ○、クランキ○、ダ○ス、アーモンドチ○コ、チ○コビ、シミチ○コ、チ○コボール、チロルチ○コ、チ○コポテチ、チ○コパイ、ガル○、ベ○ク、アポ○……ってこれ全部チョコじゃねーか!っつうか買いすぎだから!」

「ふふん。バレンタインだからね。お昼にチョコパーティーしようよ」

「よっしゃああああああ!………ってあれ?このラッピングしてあるのは何?」

「それはダメーーーッ!!」

「ははぁなるほどな」





校門にて


「はじめくんおはよー(そそくさ)」

「待て総司。その鞄の膨らみは何だ」

「えっ?あはは、はじめくん頭おかしくなっちゃったの?学生なんだから教科書が詰め込まれてて当然でしょ?」

「あんたは例外だ。見せてみろ(ぐいっ)」

「お、お昼にチョコパーティーするから!はじめくんも一緒にしよ!(ダッシュ)」

「あっ総司!待て!まだ話は終わっていないぞ!」





下足室にて


「(はじめくんから逃げてきた)」

「(がしっ)」

「!?!?」

「朝から元気がいいなぁ総司」

「ひっ!じかた先生!」

「お前はちょっとこっちに来い(ずりずり)」

「わっ!ちょっと!首根っこ掴まないでくださいよ!」





古典準備室にて


「今から抜き打ちで持ち物検査する。鞄の中身を机に出せ」

「いやいや、持ち物検査なんてクラスでやってくださいよ。何で僕だけ!」

「(問答無用で総司の鞄を漁る)…やっぱりお菓子持ってきてやがったな…って何だこの大量さは!!」

「(ぶすっ)……お昼にチョコパーティーするから…」

「チョコパーティーだと!?ふざけんな!!これは没収だ!」

「はぁ?!ふざけないでくださいよ!いくらかかったと思ってるんですか!」

「んなもんおかしのま○おかで買えば千円もしねぇだろ」

「先生の口からその店が出てくるとは思わなかった……」

「それからこのラッピングされたやつは有り難く受け取っておく」

「うわ……この人疑いもせず自分へのチョコだと思い込んだよ」

「……違うのか?(しゅん)」

「いや、違わないですけど。甘さ控えめ愛情たっぷりついでにお酒もたぁっぷりのチョコレートボンボンです(にこっ)」

「…それは食った後酔ってお前を襲うっていう流れでいいのか?(尻尾ふりふり)」

「………土方さんってイベントの度に変態になりますよね」



チ○コって…チ○コって卑猥ですね。

お昼にチ○コパーティーをするつもりだったなんて!総司なんて子なの!土方先生止めて正確!




*maetoptsugi#




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