小説 | ナノ


▼ Happy Halloween(珈琲屋)

※2人が付き合い始めた後のお話です
榎本洸(お客さん)目線




10月31日。世間がハロウィンで盛り上がっている中俺は満さんの家で鍋パ中。


「は〜〜美味しかった。お腹いっぱい。晃はどう?お腹いっぱいになった?」

「お腹いっぱいです。美味しかった。」


鍋を食べ終わって片付けて21時。最近満さん家に泊まってばっかりだったから、今日はそろそろ帰ろうと思う。


「俺、今日はそろそろ帰りますね。」


そう言って腰をあげた瞬間だった。



「洸、Trick or Treat。」



腕を掴まれて満さんの方を見ると、意地悪そうに笑っている。
ハロウィンについてなんて、満さん何も言って無かったし、てっきり興味がないもんだと思ってたから、お菓子なんて用意してない。


「ねぇ聞こえてる?Trick or Treat。」

「あの、その...。」


お菓子を持ってないなんていったらきっと性的なイタズラをされるだろう。でも、ここ数日毎日満さんと身体を重ねていたから、今日は俺帰って寝たい。

どうしようかとオロオロしていると、唇に柔らかいものがくっついていて、満さんの顔がどアップになっていた。


「んぅっ...」


唇を音をたてて吸われ、前歯を舌でなぞられる。


「口開けて。」


恐る恐る口を開くと舌が入ってきて口の中を動き回る。
舌を吸われ絡めらとられ、部屋にはくちゅくちゅといやらしい音が響く。


「はっ...。んっ......。」


いったい何分続いただろう。
徐々に自分もいやらしい気分になってきて、唇が離れるころには調教された身体はもうセックスを待ち望んでいた。

銀色の糸を引きながら唇が離れる。


「ねぇ満さんイタズラして。下も触ってぇ。」


ドロドロに蕩けた顔ではしたないおねだりをすると、満さんはそれを見て悪魔のような笑みを浮かべた。



「だぁめ。今日はこれで終わり。今日は帰んな。送るから。」

「やだやだやだ。帰んない泊まる。我慢できないぃぃ。」

「だめ。ほら玄関行くよ。」

「やぁだぁ。」


結局この日、俺は満さんに半ば引きずられながら自宅に帰った。
家に帰っても中々熱が冷めなくて、自慰をするも自分の手じゃイケない。
俺は泣きながら一晩を過ごした。












もうハロウィンなんてやだ満さん嫌い。
次の日満さんから掛かってきた電話にそう答えると、満さんはクスッと笑って言った。



『海外だと11月2日までハロウィンの地域もあるって知ってた?ハロウィンはまだまだこれからだよ。今晩は、晃が泣きながらもうやめてって言うまでイタズラしてあげる。嬉しい?うん。じゃあ今すぐ自分の尻にバイブ突っ込んで俺ん家来て。勿論スイッチは最強ね。だいすきだよ。』



だいすきなんて言われたら逆らえない。
俺も満さんだいすき。

イタズラされるのを待ち望んだ身体はもうすでにトロトロで。
俺は蕩けた顔で、命令された通りにバイブを突っ込んで満さん家に向かった。


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