▼ 夕暮れ時の青春 2
「俺、ずっとおまえのことがすきだった。」
親友だと思ってた男に告白されてから一日。今日も朝がやってきた。
今日は授業が2コマから。まさかのその授業からあいつと一緒。
結局あいつに何て返事しようかなーーんも思いつかなかったし、気まずすぎる。
学校行きたくねー。
サボろうかと一瞬考えたが、親が学費を払っている手前休むにもいかず、俺は渋々学校に来た。
「はよーっす。」
「はよ。なんか寝不足っぽいけど大丈夫?」
てめーのせいだわ。という怒りは置いといて、席につく。
いつもなら、俺が席に着くとピタッとくっついてくるくせに、今日はそれもなく親友は少し距離を空けて座った。
その後も、どことなく距離を空けて親友は俺に接してきた。
さすがに少し気まずい。ふと前を向いて座る友人を見ると、首筋に赤い跡が見えた。
は??こいつ昨日俺のことすきって言ったよな??
もうなんか意味わかんなくて、こいつに馬鹿にされたような気しかしなくて、俺はこいつを呼び出した。
「てめぇそのキスマークなんだよ。俺のことすきじゃないのかよふざけんな!俺のこと馬鹿にするのもたいがいにしろよくそっ...。」
少し泣きそうになりながら目の前の奴を見ると、そいつは笑みを浮かべていた。
「可愛い。ほんと可愛い。そんなに俺のこと気になるの?これね、キスマークに見えるかもだけどただの蚊に刺されだよ。」
「んなっ...。」
確かに、よく見ると蚊に刺されっぽい。
勝手に勘違いして一人暴走した事実が恥ずかしくてしにそうなんだけどおおおおお。
「ほんとほんと。てかほんともう可愛すぎ。俺が昨日告白したのに他の子と遊んだと思ったと勘違いしちゃったんだよね?はぁ可愛い。ねぇ、俺ね、諦めようかと思ったけどやっぱ無理。絶対絶対お前を俺のモノにするから。」
そういうと親友は俺の唇にキスをしてきた。
整った顔立ちがアップになる。
ふにっとした感触にハッとした、親友を思いっきり突き飛ばす。
「ふっざけんな!!!!!絶対お前のことすきになんかなんないからな!!!!バーカバーカ!!!!!」
俺はそこからダッシュで家に帰った。
母さんごめん。
今日、授業を初めてサボってしまいました。
あと、俺は少し道を踏み外しそうです。
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