小説 | ナノ


▼ 浮ついた気持ち

俺にはとてつもなく可愛い恋人がいる。
性別は男。顔は女の子みたいで、性格もいい。
そいつとは幼稚園時代からの幼馴染だ。幼いころから男女だーってバカにされていじめられてたのを俺が助けてあげたのがはじまりで、そっから一緒に遊ぶようになり、親友を経て一年前にその関係は恋人へと昇格した。

ぶっちゃけ言うと、俺は恋愛感情でそいつのことをすきではない。
なら告白OKすんなよって話なんだが、考えてみてほしい。超可愛い子が泣きそうになりながら振られたら死ぬって顔しながら告白してきたら、いやぁ、振れない。
そんなこんなでずるずると一年ほど付き合ってはいるが、未だ体の関係は持っていない。キスすらもしてない。何度か誘惑されたこともあったが、気付いてない振りをして誤魔化した。



そんな俺には今、すきな人がいる。
その俺のすきな人、亮とは、大学のサークルで出会った。同じバスケサークルで気が合い、何度か呑みに行くうちにお互い惹かれ合って、今や週3でデートしてセックスする仲。
亮は俺の恋人のことを知っているが、あいつは亮のことを知らない。
罪悪感は少しある。だが、亮のことをすきな気持ちが大きすぎて、亮とは別れられない。
だからって、恋人に別れを切り出すのも怖いし申し訳なくて、俺はこの関係を今も続けている。



今日は、だいすきな亮と俺の家でまったりお家デート。恋人には、今日は夜遅くまでバイトと言ってある。
いつものように借りてきたDVDを見て、一緒に夕飯作って。変わらない日常。目の前にはだいすきな人。ずっと亮を見てたらムラっとしてきて、そこからなだれ込むようにベッドへ。

舌を絡ませてくちゅくちゅと濃厚なキスをする。
キスだけで俺の脳内はもうとろっとろ。だいすきすきすきって亮への気持ちが溢れだして、まだキスだけなのに下半身はびちょびちょ。

「おま、もう下半身びっちょりじゃねぇか。こんなとこお前の恋人が見たらどう思うんだろうなぁ?」
「ふっ...見られてもいい!いいからぁ...もう我慢できない...!はやく入れてぇ」
「このクソ淫乱がっ...!」

亮は簡単に俺のケツをほぐすと、そのそそり立ったモノを俺の中へ突き立てた。

「あぁん!!!はいってきたぁ..んっ!きもちぃぃ...」

パンパンパンパンパンという激しい音と、俺のアンアンアンという喘ぎ声が部屋中にこだまする。

「オラもっと締め付けろや!!!!」

パンパンパンパン!!!!

セックスの時になると意地悪で荒い、獣みたいに変わる亮がだいすき。

「ああああああああ!!!!!!!!!もっ、イキそっ...!!!!」





あぁもうイク!!!ってときに、ガチャリと玄関の扉が開く音がして。

「なにやってるの.....?」

玄関を見ると、俺の恋人が放心状態で俺達を見ていた。

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