日常編 | ナノ




寒い冬真っ最中な冬休み。

今日は世間一般で言うクリスマスだ。


まぁ私にとってそれだけではないのだけどーー…





「おはよー!」

「おはよう、杏。今日も寒いね」



いつも通りの変わらない会話。
あ、でもちょっとリビングが騒がしい気がする。
まぁクリスマスだもんね。




「ガハハハ!ランボさんプレゼント貰ったもんね!
今日はパーティーだもんね!」

「℃@*◆$」



そんなときリビングにやってきたのはランボくんとイーピンちゃん。


ランボくんはサンタさんにプレゼントを貰ったからかいつも以上にテンションが高い。

クリスマスと言えばサンタクロースからプレゼントが貰える恒例行事だもんね。


そんなランボくんにイーピンちゃんは焦って何かを言っていた。




「ランボくんプレゼント何貰ったの?」

「ランボさんはねー「コラ、ランボ!(コイツ絶対余計なこと言う!)」むぐっ」



そう聞くと何故かランボくんはツナに口を抑えられた。
…ツナ、何してるの?

そんな私の不思議がっている視線に気付いたのかツナは私の方を見て何か思い出したかのように言った。



「そ、そういえば京子ちゃんと黒川が杏に会いに来るって!」

「そうなの?何でだろ」

「何かクリスマスだから…みたいなこと言ってたよ!」




クリスマスだからかぁ…。

まぁそうだよね、前に誕生日を言った時から随分時間経ってるもん。

きっと誰も覚えてないよ。


……だけど何でだろう。
今までそんなことなかったのに何故かその事実がすごく悲しく感じてしまう。


そんなことを思っているとすぐに京子と花が家に来たので、私は急いで準備をして二人と一緒に出掛けて行った。



その間に家で何が行われているのか知らずに。









並盛町を遊び回って数時間。
私達は可愛い雑貨屋さんにいた。




「杏ー!これ杏に似合うと思うんだけどどう?」

「…京子…これってサンタクロースの服だけど…」



京子が指差したのは変装用サンタクロースの服。
しかもご丁寧に女子用だ。…今は女子用何てあるんだね。
…じゃなくて!



「いいじゃん!ねぇ、花?」

「そうね。サンタコスでもして家帰ったら?みんな驚くわよ」

「いやいや、しないからね!」



私はそう言ったけど二人は聞いていないようだ。



「杏、今日これ着てね!」

「え?いやいや着ない「着るわよね?」……はい」



花の有無も言わせない気迫に押され結局買う事になった私。
ああ…今日これ着るのかぁ…。

楽しそうだけど恥ずかしいよね、なんか。


会計を終え、雑貨屋を出て次に向かったのはゲームセンターだ。



「うわ〜…プリクラって初めて撮る…」

「あははー、緊張しなくていいからね!」



ゲーセンでは三人でプリクラを撮った。

その後もラ・ナミモリーヌに行ったりとすごく楽しかった。



「じゃあそろそろ帰るわよ」

「そうだね、それにしてもクリスマスの女子会って良いね〜!ねっ、杏!」

「うん!すっごい楽しかった!」




そう、今日はクリスマスの女子会だったらしい。

楽しかった一日だがそれももう終わろうとしている。
名残惜しいが私達は笑顔が絶えないまま、
そして京子達は家に寄っていくらしいので一緒に帰宅した。



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