日常編 | ナノ




最近の並中はなんだか騒がしい。

どうやら体育祭という行事が迫っているみたい。
…そういえば、イタリアにもそんなような行事があったなぁ。


各組に分かれての打ち合わせや準備を終え、いよいよ体育祭当日。




「うわわわ、遅刻する〜!」

「あら、杏ちゃん。もう行くの?」



リビングでドタバタと準備している私。
お弁当作りも手伝っていたため時間がかなりやばい。

奈々さんはそんな私に不思議そうな表情で声をかけ、わざわざ来てくれたハルちゃんやビアンキも不思議そうに見てきた。



「はい、風紀委員だから早く行かないといけないんです」

「そうなのね!じゃあお弁当は後で私達が持って行くから早く行ってらっしゃい」



そう、風紀委員での仕事があるため早く行かなければならないのだ。

風紀委員になってからそんなに日は経っていないが、仕事には慣れたから行くのは苦痛ではない。

奈々さん達に笑顔で見送られ、私は急いで学校に向かった、が…。







「雲雀さん…準備ってこれだけですか?」



指定時間に間に合って応接室に着いたのはいいものの、準備仕事はほんの少し…いや、ほとんどないと言ってもいい程度しかなかったのだ。



「うん、草壁達に任せてあるから。それとももっと多い方が良かった?」

「いえ!とんでもない!(だったらなんで呼んだの…!)」

「…どんなに仕事がなくても君は風紀委員だからね」



…また顔に出ていたのだろうか。
声に出してないはずなのに私の疑問に最もらしく答える雲雀さん。



「そういえば君は何の種目に出るんだい?」

「…リレーです」



そんな質問に答えると雲雀さんは笑い出す。



「何で笑うんですか!」

「ピッタリだと思ってね。君、逃げ足は速いから」

「、余計なお世話です…!」



全く、ひどいな雲雀さん。

そんなやりとりをしているうちに一般生徒の登校時間となり、風紀委員は解散した。


いよいよ体育祭が始まる。




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