日常編 | ナノ




夏がだんだん本格的になり暑い日が続く今日この頃、今私はツナの部屋で
夏を楽しんでいた。




「リボーン、これ美味しい!」

「これはそうめんって言うんだぞ。」

「へー、こんなのイタリアにはなかったよ!」


「なんで俺の部屋で夏を満喫してるんだよー!」



…あれ、部屋に入ってきたよツナ。
しかも怒られちゃった。

いやいや、でも



「え?だってリボーンが"ツナが部屋で夏満喫したいから一緒にやるぞ"って言ったんだよ?」

「んなっ!リボーン、変な嘘つくなよ!」

「え、嘘だったの!?…まぁツナも楽しみなよ」



嘘ついたの、リボーン…。

そう言ってツナも合わせてみんなで夏を満喫することにした。

いやぁ、それにしてもこのそうめんって食べ物美味しいね!
夏にぴったりだー。


そんなことを呑気に思っているとツナの後ろ、部屋のドアから見知らぬ人が…




「あなたの分もあるわよ。かっ食らって。」

「ビアンキ!なんでここにいるんだよ!」



そこには赤味のかかった薄紫色のロングヘアの美人な女の人がいた。

その人はどうやらツナの家庭教師として来ているらしい。
一度はツナを殺しかけたらしいけどリボーンに聞いたらそんな大事ではないみたい。

それにしても誰だろうこの人…いや、でもつい最近見たような…。



「…あ!昨日廊下から教室覗いていた人だ!」



そうだ、思い出した。
昨日廊下から教室を覗いていたため声をかけようとしたがかけそびれてしまった人だ。

すると私が言った言葉が大きかったのかみんな私の方を見た。

だが違った反応が一人。
その女の人だけは私を見て目を見開いたのだ。




「!…杏!」

「……え?」



今、私の名前を言ったよねこの人。
まだ自己紹介もしていないのに。

リボーンとかから聞いたのかな?
いや、それにしては違和感があるような…。




「なんで私の名前知ってるんですか?」

「…いえ、リボーンから聞いたのよ。
私はビアンキ。よろしくね。」

「ビアンキ…?もしかして毒サソリの?」



やっぱりリボーンに聞いたのか。
そうだよね、それ以外ありえないもんね。

そういえばビアンキという名前に聞き覚えがある。
確か毒サソリ・ビアンキっていう殺し屋で、得意技がポイズンクッキング…毒入りの食べ物だ。

まぁ多分…食べたらあの世行きかな。



「えぇ、そうよ。でもそんな堅苦しくなくていいわ。
敬語もなしで呼び捨てで呼んで」

「あ、じゃあよろしく、ビアンキ」



挨拶を交わす私達。

…それにしてもさっきからビアンキが持ってるものがすごく気になる。



「ビアンキ、その持ってるもの何…?」



それはいかにも怪しく毒々しいもの。
虫とか蛙が入ってるように見えてるよ!



「あら、よく聞いてくれたわね!
これは今開発してるポイズンクッキングUなのよ、殺傷力2倍!」

「え」

「なおさら出てってくれー!!」



ツナは青ざめた顔でそう叫び、ビアンキは家庭科実習をするため先に台所に行った。
ずっと「殺される殺されるー!」って言ってるけどそんな殺意は見えないけどね。

そんなこんなで私達は台所に行くため、階段を下りて行った。



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