日常編 | ナノ




そんな時



ピンポーン


「10代目〜っ!」



一回インターホンが鳴った。
そしてインターホンと共に聞こえる声。

…出なくても誰だかすぐに分かったよ。



「ご…獄寺くん、どーしたの?」




一番最初に出たのはツナ。
なんとか平然を装って獄寺くんに対応している。

……ん?



「獄寺くんっ!それってスイカって食べ物!?」

「…あ?なんでてめぇが…って何て格好してやがんだ!!」

「何って…部屋着だよ?それよりスイカ食べたいよー!」

「ばっ!それが部屋着なわけあるか!それにこのスイカは俺と10代目で食おうと思ってんだよ!」



そんなに私の格好が変なのだろうか。
キャミレースとショーパン、至って普通だと思うんだけどねー。

そういえばツナも最初はこの格好見たときにはすごく顔真っ赤にしてた気がする。
それでもって獄寺くんもなんだか顔が赤い。

何、キャミとショーパンを見た人は顔が赤くなりますよ的なノリ?
それともただ単に暑いだけ?


まぁどっちにしろ…私はスイカが食べたい!!




「まぁまぁ獄寺くん。スイカはみんなで食べようよ!(俺もこの杏の格好に慣れるの苦労したなぁ…)」

「…分かりました。(これのどこが部屋着だ!ろっ露出多すぎだろ…!)」

「やったー!」



各自それぞれ違うことを思っていたようだ。

すると思いもよらぬ出来事が…



ドキャッ



「「あー!スイカーっ!!」」




なんと獄寺くんがスイカを落としてしまったのだ。



「アネキ!」

「「え?」」



獄寺くんが信じられないような目で私達の後方を見るので後ろを見てみるとそこには…



「隼人」



ビアンキがいた。


…え、どういうこと?
アネキ…?ってことは…



「獄寺くんとビアンキって姉弟なの!?」

「失礼しますっ!!」

「獄寺くん!?」



私がそう聞いても獄寺くんは返してくれなかった。
というのも獄寺くんはものすごく青ざめた顔でお腹を押さえて出て行ってしまったからだ。

ちょ、ものすごく体調悪そう…!


そう思い、ツナと一緒に獄寺くんを追いかけると、獄寺くんはビアンキとの昔話をしてくれた。

獄寺くんはポイズンクッキングのせいでビアンキがトラウマになっているらしい。

だからビアンキを見るたびにお腹が痛くなってくるんだって。

獄寺くん、ご愁傷様…!


そして結果、ビアンキを追い出すため元彼そっくりの人を探すことになった。




「これが元彼の写真です」

「こんな牛男見たことあるー!」



そう言って見せてもらった写真にはビアンキと見知らぬ男の人。

でもツナは見たことあるらしい。


そしてツナは「家へ戻ろう。」と言うので一緒に家へと引き返した。



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