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私がバレー部に入って2週間が経った。




バレー部って本当に毎日、たくさん練習をしている。
平日は夜遅くまで練習してるし…。
それでもまだ練習時間が足りないらしい。




今日だって日曜日なのに朝から学校に来ている。


NEKOMAと書かれた上下の赤いジャージ
ジャージの下には黒い半袖パーカー
肩まであるサイドポニーテール
黒いリュックにはアイルーのキーホルダー



最近は、この格好にも慣れてしまった。





『(なんか部活やってるっぽいな私)』


今まで日曜日に学校に来たことがあっただろうか。



運動はあまり得意じゃない。
疲れるのも好きじゃない。
汗をかくのも好きじゃない


そんな私がバレー部にいるってなんだか
私じゃないみたい。



これが高校生ってやつなのか?
…変わったのかな。



でもやっぱりゲームしたい。
研磨君誘ってゲームしよう、そうしよう。





「「「お疲れっした!!」」」



日曜日は午前中のみの練習なので皆早々と片付けをしていた。勿論私もマネージャーとして片付けがある。
まだ慣れない手つきでボトルやタオルを片付けて行く。たまに夜久先輩や海先輩が手伝ってくれたけど、マネージャーの仕事って結構多くて

マネージャーが居なかったら大変だったなぁ…と
来て良かったと思うようになった。



みんながバレーの練習だけに集中出来るように、
私がマネージャーの仕事を頑張らなきゃ。









「…葵」

『研磨君、お疲れ様!どうかした?』

「今日、この後さ」

『うん』

「うちくる?」







…ざわっ!



山「うううう、うちくる…?」
夜「なんだそういう仲だったのか」
海「…最近の学生は早いんだな」
黒「(くくっ…笑)」


こいつらの反応が面白れーわ。
つーか、研磨…その誘い方は勘違いされるぞ。






研「……何?」

山「いやいやいや!!何ってお前…俺らまだ高一だろおおっ!?そういうのはもっとこう大人になってから…」

研「…そういうの?」

山「えと…その…アレだアレ」

『?』

研「(よく分かんない)葵、今日は…」

『行くよ。汗かいたからシャワー入っていい?着替えたらすぐ向かうね』

研「わかった」

山「ぇええええええ!?お前ら…え?ええ!?」



ていうか家で何すんの!?

シャワーに入る!?
え、は?!!!!?

何すんの!!?






山「嘘だろ…まさか研磨の奴…もう卒業して…」

黒「落ち着け山本」


多分、それは無いから。
あいつら家でゲームしてるだけだから。
何も無いから。





山「…夜久さん…高校生ってそういうもんなんスか?女の子とそういうアレなんすか?俺が知らないだけなんすか?アレが男子高校生の日常なんスか?」

夜「俺に聞くな。…いや、まぁ俺も彼女いるから否定は出来ないけど」

山「うえ!!?まじっスか…!?」


やっぱりそういうものなのかあああ…






山「俺が知らないうちに、みんなそうやっていつの間にか…大人になっていくんスね…ふっ、俺がどうかしてたぜ」

黒「…くくっ笑」

海「あのな山本、みんながみんなそういう事じゃないから…黒尾もいい加減フォローしてやったらどうだ」

黒「悪い悪い。あのな山本」

山「?」

黒「あの二人はそういうんじゃないって。」

山「…でも」


家に行くとか…
着替えるとか…
夜久さんとか…







黒「大丈夫だって。アイツはまだまだ健全な男子高校生だ。じゃあ研磨にそれ聞いてみな?多分アイツ、真っ赤になって否定すると思うぞ」



黒尾がそう言うと、山本は複雑そうな表情で研磨に確認しに聞きに行った。ちょうど葵は片付けしに行ったので研磨は一人でいた。




黒「…真面目だなぁアイツ」








(なぁ、研磨…)
(…何?)
(家で…如月さんと…ヤるのか?)
(やるけど?(ゲームを))
(…っ!?泣)
(?)
(うわああああ!!泣)



※結局、黒尾が説明しました。


黒(大丈夫、研磨はまだ童貞だ)
山(…!!!)

山本はホッとしたのか泣きました。








山(あれ?…「まだ」?)



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