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※小ネタ、短編「乙女心と電子音」続編
※ネット用語、記号を含みます。



サイバーヒーローを召喚する会part25


1:ただいまから無個性がお送りします
このスレも大分伸びたな

2:ただいまから無個性がお送りします
伸びすぎだよ
いい加減にしろ

3:ただいまから無個性がお送りします
お前らもう諦めろ

4:ただいまから無個性がお送りします
それでも…俺は…待ち続けるんだ…!!

5:ただいまから無個性がお送りします
そういえばエレクトロンってオールマイトと付き合ってんの?

6:ただいまから無個性がお送りします
>>5
ソース寄越せ

7:ただいまから無個性がお送りします
>>5
いくらオールマイトでも許さない

8:ただいまから無個性がお送りします
>>5
オールマイトにも靡かないって何かで読んだからダウト

9:ただいまから無個性がお送りします
お前らに死の鉄槌をやろう
heropic.

10:ただいまから無個性がお送りします
>>9
これはオールマイト殺害予告不可避

11:ただいまから無個性がお送りします
エレクトロン可愛いけどオールマイトもかっこいい

12:ただいまから無個性がお送りします
>>10
通報した

13:ただいまから無個性がお送りします
俺の電子アイドルが

14:ただいまから無個性がお送りします
いつからエレクトロンがアイドルだと錯覚していた?

15:ただいまから無個性がお送りします
ようやくオールマイトも所帯持ち?

16:ただいまから無個性がお送りします
生エレクトロンいいなーオールマイトうらやま

……


57:ただいまから無個性がお送りします
しかし>>9のおかげでエレクトロンフォルダが潤った

58:ただいまから無個性がお送りします
下手したら全データ消されるかもしれないのによくやった

59:ただいまから無個性がお送りします
お前らのその学習しないスタイルほんとすこ

60:ただいまからサイバーヒーローがお送りします
▼全データ一斉削除しました

61:ただいまから無個性がお送りします


62:ただいまから無個性がお送りします
俺のお宝ファイルが爆死してる

63:ただいまから無個性がお送りします
えっ………サイバーヒーロー……?

64:ただいまから無個性がお送りします
よかったなイッチ

65:ただいまからサイバーヒーローがお送りします
そんなことどうでもいいんですよ

66:ただいまから無個性がお送りします
うん。サイバーヒーローの前ではどうでもいいよな

67:ただいまから無個性がお送りします
身に余る光栄

68:ただいまから無個性がお送りします
お前らほんとにすきだなwwwwwwww

69:ただいまからサイバーヒーローがお送りします
あなたたち本当に懲りませんね

70:ただいまから無個性がお送りします
サイバーヒーローほんとに来てるwwwwww…………(突然の死)

71:ただいまから無個性がお送りします
>>70が死んだ!この人でなし!

72:ただいまから無個性がお送りします
>>70は犠牲となったのだ……

73:ただいまから無個性がお送りします
小さな犠牲だ
捨てておけ

74:ただいまから無個性がお送りします
俺のレスが見られてるなんて><

75:ただいまから無個性がお送りします
せめて拾ってよぉ( ;ω;)

76:ただいまからサイバーヒーローがお送りします
次はどうします?この「新フォルダ(1)」行きます?

77:ただいまから無個性がお送りします
>>76
すみませんでした

78:ただいまからサイバーヒーローがお送りします
このやり取りもいつか懐かしいと思えるのでしょうか

79:ただいまから無個性がお送りします
>>78 えっ………






うーん、これはどういう心境の変化だろうか………。

「……どうでしょう?」
「部下が可愛すぎて心臓さえ飛び出しそうだよ私は」
「はあ、お大事に」
「冷たい!!!」

いや、いいんだけどね?うん。今まで誘っても来てくれなかったのに、最近誘いに乗ってくれるようになって、しかも今回はなまえちゃんから……!?急なステップアップにさすがの私もどっきどきだよ!あとで「やっぱりパトロールがありました」とか言わないでね?

「いいよ!私は構わんよ!行こう!」
「よかったです。こじんまりとした個室のお店ですから、トゥルーフォームで構いませんよ」
「ありがとう!」

思わず心の中でガッツポーズ。今日も1日頑張れそうだ。余談だけど、あまりにも張り切りすぎて、いろんなところを壊して校長に怒られた上、相澤くんには引かれるし、生徒たちには「ヴィランと戦いすぎて疲れてるに違いない」と噂されちゃったよ。心配ご無用。私の部下が可愛すぎるだけだから!なんてわかりきってることかな!

というわけで、お誘いをいただき、現在小料理店にいる私達。メニュー表を開けば、随分と安いお店のようで、だからなまえちゃんはこの店が好きなんだろうなと察した。

私は少ししか食べられないんだけど、それでも美味しいよ。何てったってなまえちゃんのお誘いで、なまえちゃんのオススメの店で、三次元のなまえちゃんが目の前で食べてくれてるんだから…!!美味しくないわけないよね!?

「気に入ってくださり光栄です」
「しかし珍しいね。なまえちゃん、最近私の携帯にいないことが多いじゃないか。三次元の美しさに気づいてくれたのかい?」
「………そうですね」

思わず仰け反ってひっくり返りそうになった。いやいやいや、いいんだよ!?全然!!今までがすごく勿体無かったんだし、うん!しかし、「そうですね」って言った時、どうして頬を染めたんだい!?恋かな!?……まあ、私のなまえちゃんは可愛いからね。でも私の秘書でもあるんだから、相手はちゃんと報告してくれないと困るよ。いや、別に何ら変な気持ちはないんだよ?ただ、変な奴だったりしたら、仕事に支障が出るかもしれないじゃないか。

「オールマイトは液晶越しに見るより、現実世界で見た方がかっこいいですものね」
「またまたぁ〜って、今何て!!!?!??」

今度は思いっきり引っくり返った。なまえちゃんは、平然とした顔で「おかしなテンションですね」と言いながら箸を進めている。そっくりそのまま返させてもらうよ。ズボンを払って、椅子を元に戻して座り直す。気分を落ち着かせるために水を飲み、思考を紛らわせるために私も料理に箸をつけた。

「ご相談があるのですが」
「な、なんだい?私にできることなら、遠慮せずに言ってくれ」
「事務所を変えようかと思っています」

思わずブッフォ!!!と噴き出してしまった。もちろんなまえちゃんにかからないように配慮はしてある。というか、ええええ!!!ええええええええ!!?!

「何でいきなり!?」

一体、私の何が悪かったんだろう。やっぱり可愛い部下だからって、食事に誘ったりするのはパワハラ、セクハラ案件だったのだろうか。普段から仲良くやってたと思うんだけど、あの冷たい返事は「鬱陶しい」という意味を込められて言われたものだったのか。それとも給料とか?休みとか?私の事務所もブラック企業だったりする?そんなの言ってくれればすぐ空けるよ!?

「……私、わかってはいるんですよ、」

なまえちゃんが、そう、俯き気味に言った。

「オールマイトがこうやって、食事に誘ってくれるのも、誘いに乗ってくれるのも、部下を思いやる気持ちからなんだと……」

微妙にだが、なまえちゃんの声が震えている。とりあえずパワハラとかじゃなくてよかった……。

「でも、オールマイトがあまりにも素敵なので、勘違いしてしまうと言いますか。このままでは仕事にも影響が出るので、ヒーロー活動を続けるにあたり、オールマイトと距離を置こうと……」

勘違い?何に勘違いすると言うのだろうか。

「直接的に言いますと、私、オールマイトのこと恋愛的に好きですよ」
「なるほど!そういうことか、って、えええええ!?」

本日2回目、椅子ごと引っくり返った。少し血を吐いた気がするが構わない。いや、構わないってのはおかしいか。こんな可愛い私の部下から、好意を寄せられるのは悪い気はしないが、どうしてここだけ淡々と言ったの!?もっと顔を赤らめるとか……!ああ、もう私の電子の部下はこういうところが可愛いんだよなあ…!

「だから最近、オールマイトの携帯には住んでません」
「戻ってきていいんだよ?急に現れなくなると、何かあったのかなって心配するよ」
「だって恥ずかしいじゃないですか」

もう何回もオーバーリアクションを取ってる私が言うことではないが、ここが店でなければ、思わず奇声でも上げながら血を噴き出しているところだろう。顔を赤らめるタイミングが微妙にズレているところが、また素晴らしい。

「オールマイトは国民的ヒーローですよ。そんな方に恋なんて気が触れてるとしか思えません。しかも、オールマイトは私を気遣ってくれていたというのに、何て不純な……」
「ちょ、ちょっと待っ、」

本人の前で、好意を持つことを気が触れてるって表現するなんて………さすがなまえちゃんとしか。

「お願いします。オールマイトと仕事ができなくなるのは非常に残念ですが、あなたの足を引っ張るような真似はしたくありません!」

何と熱烈な告白なのだろうか。確かに私は、平和の象徴を背負っているからには一人の女性に現を抜かしている場合ではない。しかし、愛らしく有能な部下を手放すなど……そんな……。

私は迷っているけれど、彼女の目に迷いはない。ならば、私がどう答えることもできないじゃないか。

「なまえちゃんが言うなら……仕方ないね」

ちゃんとしたことが言えなくてすまないね。


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