第5夜


【第5夜】

―音楽室とは真逆の美術室にやってきました―

ゾフィエル:で??来たは良いけど、どうやって中に入るわけ??
ルシファー:あれ??開いてるよ??
ミカエル:えっ!!またルシファー!!
ルー:むぅ…。何もしてないもん。普通に開いたよ
ラグエル:施錠のし忘れ…ですかね
ザドキエル:じゃねぇの??美術の先公、割といい加減ってウワサだぜ??
カシエル:美術って…ヒラム先生よね
ルー:そう。割と楽しい先生だよ。あと、授業が一番自由なのがいい。好きな物作ったり描いたり
ミー:ちょっとザドキエルに性格が似ている先生ですよね
ザド:お前な……
ルー:まぁいいじゃん。開いていたんだから、遠慮無く入ろ!!

―で、中にはいって…―

カシ:よっぽどいい加減なのね。教卓の上に鍵置きっぱなしじゃない…
ミー:楽しいのは良いんですが…こういう部分は、しっかりして欲しいですね
ルー:準備室も普通に開いてるや…(中に入って)あ、みんな〜あったよ!!石膏像!!ついでに湿気取りカバさん!!
ゾフィ:何それ
ルー:知らないの??湿気を取るカバさんだよ!!うちのクローゼットにも置いてあるよ
ラグ:それにしても…湿気取り、多過ぎな気が…
ザド:ここまで多いと、何かの儀式だよな。湿気取りが円になってて、その中に顔だけの石膏像ってあたりな
ルー:悪魔とか呼び出せそうだね!!(ワクワク)
カシ:でも、確かに湿気が酷いわね
ゾフィ:これじゃあ、涙って言うより汗をかく石膏像の方がぴったりな気がするわ。でも何でこんなに湿気が酷いのよ…
ミー:あ、これじゃないですか??
ラグ:観葉植物??
ミー:意外と湿気の原因になるんですよ??しかも、昼間は美術室の窓際においてありますし…
ゾフィ:って言うか、置きすぎじゃないの??普通、8本もいる??
ミー:そうですね。準備室は、窓が一つしかありませんし、こんなに詰め込んだら、湿気が酷くなるのも納得です
ザド:梅雨時期は更にひでぇだろうなぁーここ。入りたくねぇー
ラグ:植物にも良くない環境じゃ…
ルー:ねぇ、ベリスってこの事知ってたんじゃない??私はサボっていて知らなかったケド…。科学の時間に実験したって言ってたよね??
カシ:そうね。一応先生同士、何かしら話はしていただろうし
ゾフィ:それにしたって、いくら何でもズボラ過ぎない??イーゼルだって腐蝕してカビ生えてるじゃない。きったない。いくら長年使っているからって…
ミー:そうですね。美術の備品に関しては、部員から「美術の先生があてにならないから」の理由で、生徒会に上がってきている位ですし…他の先生に相談して、なんとかしてあげたいです
ルー:って言うか、全部観葉植物の所為だと思う。美術なんだから、布で作るなりすればいいのに
ザド:ホントそれな
ゾフィ:でも、植物じゃない植物が出来そうな気がするんだけど
ルー:食虫植物とか??
ラグ:いや、それはまだ植物かと……
ルー:私、家にハエトリ草かウツボカヅラが欲しい!!
ミー:要らない(即答)
ルー:なんでっ!!面白いじゃん!!ハエとか食べてくれるんだよ!!偉いじゃん!!
ミー:ルシファーの事だから、1ヶ月で飽きるのが目に見えている
ルー:むぅ…
ザド:3日で飽きるよりマシじゃね??
ルー:だよね!!
ミー:絶対要らない!!全く…
ゾフィ:ま、それは家に帰ってじっくり話し合っちゃって。次行きましょ??次
ラグ:次が…ラストですか??
ザド:だな。俺達の校舎の屋上付近。行くか
ミー:……。
カシ:ミカエル??どうしたの??
ミー:いえ…施錠をどうしようかなと…
ルー:元々開いてたんだし、別にいいんじゃない??
ザド:俺も同感。何かあったら、先公が悪い
ラグ:何かって…例えば僕たちが侵入する…とか??
ザド:言うな言うな。悪さしてないだけマシなんだからさ
ミー:夜の学校に忍び込んでいる時点で、悪い事なんですけどね。それに付き合ってしまった自分も自分なんですが…
ルー:でも、楽しいからいいじゃん。私は、今まで忍び込んだ中で、今日が一番楽しいよ
ザド:……。ま、次行こうぜ?

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†美術の教師に、ヒラムのオッサンが就任しました(笑)

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