第6夜


【第6夜】

―高等部校舎・屋上へ続く階段―

ルシファー:夜の屋上って、すっごくワクワクするね!!
ザドキエル:そうか??俺達、部活帰りによく屯ってるから、そうでもねぇけど……
ミカエル:そうなんですか??
ザド:あぁ。なんっつか…こう…何か浮かんできそうな気がしてさ。ま、結局は、ヴァサゴがイニアエスから、軽いケンカふっかけられて、遊んでるダケだけどな
ルー:何それ楽しそう!!軽音部って、そんなに緩い部活なの??
ザド:そう緩い部活でもねぇよ。ちゃんと基礎練とかあるんだからな??
ルー:…。そう聞くと面倒くさいね
ミー:どの部活も、基礎があってこそだからね??ルシファー、ホイホイ遠征にくっ付いてくるけど…
ルー:運動は好きだからいいの。あと、ミカエルがいるから
ミー:何その理由……
カシエル:でも、軽音部も珍しい部活よね。ベリス先生とカイリエル先生がベースとギターって
ザド:うちの部も、先公2人がいなきゃ、割と部員少ねぇからな
ラグエル:でも、広報部は2人ですよ??
ザド:…。そこを出すなそこを。あいつらの情報収集能力はバカにならねぇ位すげぇんだから
ゾフィエル:そう言えば、この7不思議も2人の下調べがあるのよね
ザド:あぁ。下調べっつか「最終的にどうなんだ」って確認な。噂はともあれ、割とあやふやな部分もあったからさ
ルー:実際、小等部には私の落書きが7不思議化されてたもんね
ゾフィ:7不思議っていうか…おまじない??
ラグ:でも、そう言われるって事は、何かしら願いが叶っていた証拠なんですよね
ルー:私って凄い!!
ミー:そんな訳ないでしょ。願いが叶ったのは、願った人の努力の賜物です
ルー:むぅ…夢無い…
カシ:(ミカエル…意外と現実的ね…)
ゾフィ:ま、それはさておいて、この階段の噂って、夜中に一段増えるってやつ??
ラグ:僕が聞いたのは、もう一階分増えるという奴でした
ルー:屋上の上って有り得ないよね
ザド:そうなりゃ天国への階段だな
ルー:じゃあ噂が本当で、うっかり登ったらおしまいだね
ラグ:ははっ……ルシファー、変な事言わないでくださいよ……
ルー:…。ねぇ、ラグエルって……実は怖がり??
ラグ:そっ!!そんな事無いです!!絶対……
ルー:ふ〜ん……
ラグ:………(冷や汗)
ミー:ルシファー、ロクでもない事考えないで
ルー:……。ロクでも無い事じゃないもん
ミー:ラグエルの後ろから「わっ!!」ってのはダメだからね!!
ルー:……。なんで分かったの……
ミー:……。なんでだろうね。でも、ルシファーの考えてる事、偶に分かるよ
ルー:そりゃあ…私も、ミカエルが考えてる事、偶にわかるけどさぁ……
ゾフィ:その話を聞くと、双子の能力も謎よね。それホント??
ルシミカ:本当(ですよ)
カシ:ハモる時点でそうよね。…それにしても……屋上ってこんなに遠かったかしら……
ザド:アレじゃね??ダラダラ喋りながら来てるからさ
ルー:知らない間に、もう天国への階段を登っちゃってたりして〜(楽しそう)
ラグ:だから止めて下さいってルシファーっ!!(半泣き)
ザド:まぁ、そう怖がんなって〜

???:コラっ!!お前達、こんな所で何をしているっ!!(男の声でライト向けられながら怒鳴られた)

ザド:やっべ…見付かった!!みんな、ずらかるぞ!!
ルー:わぁ!!なんか泥棒みたい!!
ゾフィ:言ってる場合っ!!
ミー:ここは素直に謝っ……
ザド:いいから逃げるぞ!!

―全員、階段を一目散に駆け下り、一同息切れ中…―

ザド:もっ…追ってこないか…(ゼーゼー)
カシ:み…みたいねっ……
ミー:(呼吸を整えようとしながら顔をあげて…)……!!ね、ルシファー
ルー:な…何っ……
ミー:私達、今降りて来たよね??
ルー:うんっ…そうだよ??二階分位、降りたと思う(なんとか落ち着いた)
ミー:じゃあ……何で屋上の入り口が、こんな所にあるの??
ルー:えっ??
ゾフィ:はぁ??
ラグ:み…ミカエル…冗談は……

―一同、ミカエルが指を指した扉を見て……―

カシ:うそ……
ザド:……。(扉を開けた)屋上……だ…
ゾフィ:ちょっと待って……。じゃあ……こっちにある階段……何よ……。私達、どこにいたのよ……(声が震えている)
ラグ:……。(気絶)

???:__の階段

―声がした方を向くと、女の子がいた―

ゾフィ:お嬢ちゃん…さっきの……
女の子:お兄ちゃん達、怒られたんでしょ??当然だよ。だって、お兄ちゃん達は、まだ登っちゃいけないもの
カシ:それ……どういう…
女の子:うふふっ。私ね、漸くこの階段を登れるのよ。お兄ちゃん達が、探し物を見つけてくれたから
ザド:探し物って……んじゃあ、あのシミの噂って……
女の子:噂にはね、本当の事だって混ざっているのよ??あとね、お姉ちゃんのお星様のお陰で、お願い事も叶いそうなの
ゾフィ:お願い……何をお願いしたの??
女の子:うふふっ。ヒミツ。だから私、漸く登れるの。じゃあね。バイバイ

―女の子は消えたが、階段はそこにある―

ルー:ねぇ…これ、冗談抜きに天国への階段じゃないの??
ミー:……。私、今ザドキエルに凄く感謝しています。あのまま、逃げずに謝っていたら……
ザド:……おい、双子、怖い事連続で言うなよ…俺だってマジでビビってるんだから…この状況さ…
ルー:とりあえず……帰る??
カシ:そうね……
ゾフィ:……。
ミー:ラグエル、ラグエル、帰りますよ??
ラグ:……(無反応)
ザド:しっかり気絶してるな…お〜い、ラグエル〜
ルー:あ!!ねぇねぇ、私に任せて!!
ミー:ダメ!!それはダメ!!確実だけど可哀想すぎる!!
ルー:まだ何もしてないもん。大丈夫。ちょっと脅かすだけ〜。『ラグエル、そのままなら階段に置いてくよ』(耳元で)
ラグ:!!ぎゃぁぁぁっ!!(猛ダッシュで駆け下りた)
ルー:あはははは。ラグエルおもしろ〜い
ミー:もぅ……
ザド:ま、ラグエルの後追い掛けて、今日は解散にしようぜ
ゾフィ:そうね。ま、割と楽しかったわ
カシ:ちょっと、怖かったけどね
ルー:ねぇ、私今日インスタントのうどん持ってきたんだけど、教室で食べる??
ザド:お、いいなそれ。学校巡って、丁度小腹空いてたんだ
ゾフィ:あ、私も食べた〜い
ザド:…。太るぞ??
ゾフィ:うっさいわね!!
ザド:ま、このまま帰っても、ラグエルも後味悪いだろうし、ゾフィエルが残るなら、二人も残るよな??
カシ:仕方ないわねぇ
ミー:私…そろそろ復習して寝たいんですが……
ザド:まぁまぁ、言うなって。どうせ明日土曜だろ??
ミー:しかし…
ルー:ザドキエルの意見に賛成〜!!ミカエル、偶にははね伸ばした方がいいよ??
ザド:よし決定!!
ミー:はぁ……

―その後、みんなでルシファーが持ってきたうどんを食べて、解散しました―

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