第4夜


【第4夜】

ラグエル:音楽室の噂も、どの学校にもありそうな感じですよね。ただ、ベートーベンかシューベルトかで…
ルシファー:うん。私の友達の学校は、バッハの所とモーツァルトの所があった。どの学校も、夜中に目が光るって
ザドキエル:やっぱ音楽室の肖像画も、何処もド定番なのな
カシエル:この学園の音楽室の噂は、ベートーベンの肖像画の目が光るだったかしら…。酷い演奏や音痴な生徒を金縛りにして、魂をとってしまうとか…
ゾフィエル:確かね。あと、喧しい音楽が嫌いで、それに関係する生徒も魂ぬかれるとか…
ルー:じゃあ、ザドキエルも魂抜かれるね
ザド:俺だけかよ!!そこは軽音部全員だろ??
ラグ:それにしても、ベートーベンって確か難聴の作曲家でしたよね。何で演奏云々が分かるんです??
ミカエル:一説には、人の話声は聞こえないけど、ピアノの音は聞こえていたらしいです。あと、楽器とアイスの棒みたいなのを糸で繋いで、アイス棒を噛んで、振動で音を認識していたとか…その辺は、色々説があるみたいですよ
ルー:へ〜。ミカエル、よく知ってるね
ミー:私も気になったから、ダンテ先生に聞いたら、そう教えて貰った
ザド:でも、振動で音はなんとなく分かるな。ドラムの音とか、ベース音って床伝って足元で響くんだよなぁ…っと、音楽室到着
ルー:ある意味、ここってザドキエルのテリトリーだよね
ザド:まぁな
ゾフィ:で??どうやって開けるのよ
ルー:私も、準備室の開け方しか知らないよ??
ザド:まぁ帰る時にさ、コッソリ細工したんだ。今日施錠したのは、俺だからなっと…これを……少しっ……こうして……っと…(ドアをずらしながらガタガタ)

―カチッ☆―

ザド:よっしゃ開いた
ミー:それ、やっている事は、ルシファーと変わりませんからねっ!!
ザド:ピッキングよりかはマシだろ??
ミー:どちらも大問題です!!
ルー:まーまー。開いたんだし、ベートーベンの肖像画を確かめよう!!
ミー:本当にもぅ……。明日お義兄さんに相談決定です…。こんなのが横行していたんじゃ…
ラグ:お兄さんって…ルシファーじゃないんですよね??
ルー:学園長ね。母さんのお兄さんだよ。サタナ、家来るなら、またシュークリーム持ってきてくれないかなぁ〜(ワクワク)
ミー:お義兄さんまで呼び捨てなんだから(はぁ…)
ザド:学園長…マジか……っと…問題の肖像画だな(懐中電灯でざっと照らしてから、ベートーベンの肖像画を照らした)
ゾフィ:何も無いじゃないって……

―別の肖像画の目が全部ぼんやり光っている―

ラグ:うわぁぁぁっ!!
ルー:噂はホントだ!!うちの学園、全部の目が光ってる!!(ワクワク)
ザド:まじかよ…(別の肖像画を照らした)
ゾフィ:ちょっ…ベートーベンの目もぼんやり光ってるわよっ!!
ラグ:ひぃぃぃっ!!
ミー:……??(あの光…どこかで……)
ルー:凄い凄い!!みんな魂抜かれるね!!
カシ:じょ…冗談言わないでよルシファーっ…
ラグ:やめて下さいごめんなさい、音楽苦手で許して下さい……
ルー:(ラグエル面白〜い)『まずは…お前からだ〜』←低い声でラグエルの耳元で
ラグ:ぎゃぁぁぁっ(蹲り)
ルー:あははははは。おもしろ〜い!!
ミー:もぅ、ルシファーっ!!
カシ:何をしているのよ…
ザド:まてよ……この光り方…どっかで……
ミー:ザドキエルも見覚えありますか??
ザド:あぁ。……なぁミカエル、俺、今すっげーくだらねぇ事思ったんだけどさ…
ミー:恐らく…私の考えている事と同じだと思います
ザド:(黙って肖像画の前に机を持ってきた)ミカエル、少し支えといてくれ
ミー:はい
ゾフィ:何??どうしたのよ…
ザド:(肖像画の目の辺りを探って)やっぱりかよ!!くっだらねぇ!!(何か持って降りてきた)
ミー:やはりそうですか??
ザド:あぁ。そうだった
ルー:むぅ…。二人だけで納得しないで教えてよ…
ザド:見ろよこれ
カシ:画鋲??
ルー:しかも、なんかくっついてる
ミー:蓄光シール。暗い所で緑色に光るあれですよ。生徒会の備品にも、幾つかあった筈です
ルー:あぁそっか。さっき全部の肖像画に懐中電灯当てたっけ
ゾフィ:だって。ラグエル
ラグ:…………(小声でごめんなさい連呼)
ゾフィ:ラグエル!!
ラグ:わぁぁっ!!……???
ミー:大丈夫…ですか??
ラグ:えっ??
ゾフィ:目が光る原因。画鋲とシールだって
ラグ:な…なんだ…そうでしたか……
ミー:すみません。ルシファーが脅かしたりして…
ルー:怖がる方が悪いんだもん。私悪くないもん
ミー:全く。すぐそんな屁理屈言うんだから…
ゾフィ:それにしても、こんな事やってる奴がいるなんて…。やっぱり悪ガキってどの学年にも一人はいるのね
ザド:だから何で俺を見るんだよ!!
ゾフィ:画鋲ってあたり、あんたも似たような事やりそうだなって思っただけよ
ザド:俺だったら、もうちょっと手の込んだ事するわっ!!
ミー:……。(やろうと思ったら、やるつもりなんですね…)
カシ:まぁ…ここも原因は分かったんだし、次の場所に行きましょう??
ルー:ねぇ、どうせならさ、美術室にも行こうよ。音楽室から、真っ直ぐ行って突き当たりじゃん
ゾフィ:行ってどうすんのよ。裏付けはとっくにされているじゃない
ルー:そうだけどさ、本当に湿気で涙なんか流すのかなぁって
ザド:そう言われると気になるな。よっしゃ、行ってみるか!!
ミー:その前に……。ザドキエル、音楽室の施錠は、勿論出来るんですよね??
ザド:あ〜……っとぉ……
ミー:出来るんですよねぇ!?(強めに言った)
ザド:……。すみません。明日、部活で来たら真っ先に、先生に土下座で謝ります………
ミー:だったら施錠出来ない開け方しないで下さい!!
ルー:やっぱり、施錠出来た私の方が偉いじゃん
ミー:ピッキングもダメ!!
ルー:むぅ…
ラグ:まぁまぁ……(苦笑いして)
カシ:とりあえず、寄り道で美術室ね。行きましょう??

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