▽ ランチしましょう
「はーいお待たせー。ルウちゃんはクリームソース、リオ君はキノコのパスタで良いんだっけー?」
「ああ、ありがとう」
「ありがとう、レスター。わ、美味しそう」
とある昼下がり、リオ達はリッカの宿屋で遅い昼食を摂っていた。
「レスターの、凄い量だね…」
「ペペロンチーノか」
「そうそうー♪なんか二人が同じの頼むと僕も食べたくなっちゃうんだよねー」
レスターはリオとルウの前にそれぞれの皿、自分の前には二人の三倍はあるだろう量がのった皿を置いて席に着いた。
「それっていつもじゃない?」
「あははー、そうだっけー?」
「…とりあえず、」
リオの一言で三人は両手を合わせ、
「「「いただきま(ー)す」」」
食事に手をつけることにした。
「うん、流石リッカちゃん、美味しーねー」
「レスターは本当に此処のご飯好きだよね」
「女の作った料理だからだろ」
リオの中でレスターは女好きになっているらしい。レスター本人もそのことは否めないのだが。
「勿論、ルウちゃんの料理も大好きだよー」
「ふふ、ありがとう」
そう言いながら、ルウはまた一口パスタを食べた。
「…ソースはねたぞ、ルウ」
リオが呆れたように言った。
「え!?何処?」
「唇の右側だよー」
「…そっちは左だ。ほら」
リオがルウの口元を親指で拭った。
そしてその指をぺろりと舐める。
「いいなーリオ君、美味しい?」
「…味が分からん」
そういう意味で言ったんじゃないんだけどなー、というレスターの呟きはリオの耳には届かなかった。
「食べる?はい」
「…ん」
ルウは何の躊躇もせずに自分のフォークにパスタを巻き、リオに差し出した。
そしてリオは普通にそれを口に含んだ。
「…美味しい?」
「…ん」
「良かった」
さっきからリオは一言しか発していないが、会話は成立している。
そしてちょっぴりルウが物欲しそうな目を向けると、リオはまた一言だけ発してフォークを差し出すのだ。
「あー…、ん」
咀嚼して口をもごもご動かしているルウを見るリオの表情が、それはそれは穏やかであることは本人達はきっと、いや絶対に気づいていないのだろう。
リオにこんな柔らかい表情が出来たのか、とリオが人間界に堕ちてからルウの次に長く彼を見ている人物、リッカは驚いていた。
「「「ご馳走様でした(ー)」」」
「レスターが持ってきてくれたから、私とリオで片付けるね」
「…先に部屋戻っても良いぞ」
「待ってるよー、ありがとー」
そして二人で仲良く――少なくともレスターにはそう見える――食器をカウンターに戻しに行くのだ。
(…これでただの旅仲間って言うんだから、ねー)
見てるこっちは別の意味でご馳走様です、という感じだ。
「早く自覚してくれないかなー?」
そっちの方が見てて面白いのにー、というレスターの呟きは、周りの喧騒に飲み込まれて誰の耳に入ることはなかった。
![](//static.nanos.jp/upload/h/helix/mtr/0/0/201109210636203.gif)
ナリさんのリクエスト
「リオルウでいちゃいちゃ」でした^^
レスターは沸いてきました(笑)
いちゃつい…、てるよね!うん!
私の中のいちゃつくってこんなんしか思いつかなくて…(´д`;)
もうひとつ案があったんですけど、あれはR指定に走りそうになったとかいう裏話は置いといて←
こんな無自覚設定だったかしら?
くっついたらどうなっちゃうのかなこの二人(・ω・`)
こんな感じですが、どうぞお持ち帰りくださいませ!!
何はともあれ
キリリクありがとうございました♪
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