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4

「そーちょー!痛い!痛いよう!」


ぐいぐい引っ張られて、こけそうになりながら必死にそーちょーの後をついて行く。引っ張るのに掴まれた手が、すごく強く握られてて指先が痺れてる。

職員室の前で、アツ先輩と話してるときにふいに現れたそーちょーは、俺の腕をつかんでいきなり歩き出したんだ。

痛いって言ってもちっとも力を緩めてくれなくて、そんな乱暴な扱いをされたのは初めてで、目に涙がじわりと浮かぶ。

そーちょー、もう俺のこと、きらいになっちゃったんだ。ぎりぎりまで恋人でいたいって思ってた俺の気持ちを許せなかったんだ。転校すること、もっと早く言えばよかった。そしたらきっと、こんなには怒らせることなかったんだ。

もっと早く言ってれば、別れた後も普通にじゃあなって言ってくれたかな。



「うあ!」

学校を出て、連れてこられたのは恋人になってから幾度もお邪魔したそーちょーのマンションだった。部屋に入るなり寝室へ向かい、乱暴にベッドの上に投げられた。慌てて体を起こそうとすると、背中に重みを感じてそーちょーが俺に乗っかってきたんだとわかった。

「そ、そーちょー!やだっ…」
「うるせえ」

そーちょーは手際よく俺の制服を脱がして素っ裸にすると、俺のネクタイで俺の両手を背中でひとまとめに縛った。それから、自分のネクタイと俺の制服のシャツで俺の足をそれぞれぴたりとふくらはぎが太ももに付くように折り曲げて縛り付けた。

「やだ、やだ、そーちょー…」

自分の格好が恥ずかしくてたまらなくて泣きながら頭を振るけどそーちょーはずっと怒った顔をしたまんまだ。こんなそーちょー、見たことない。こわい。

「は…っ、ん、む…!」

泣いている俺を何もいわず見つめていたそーちょーが、突然がしりと俺の前髪をつかみ、ぐいと固定したかと思うと噛みつくようにキスされた。
そのまま激しく口内をまさぐられ、こんな状況だっていうのに俺はそーちょーの激しいキスにすっかり息が上がってしまった。

「…ようやく一段落ついておまえを補充しようと思ってたら、俺と別れるだと…?そんなこと許されるはずないだろ?なあ、たいち?」

ぎらりと怒りに燃えた目を向けられて、怖くて怖くて何もいえない。

補充しようと?一段落ついた?

「お仕置きだ太一郎。二度と俺から逃げようなんて考えることなんてできないようにしっかり躾てやるからなあ…?」
「そーちょー、まって…!」

ニヤリとそーちょーの口元がゆがんで、俺の言葉はその口の中に消えていった。

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