13
きちんとスニーカーをはいた里垣くんは、すたすたと私のもとにやって来て、当たり前のように隣に立った。
「さ。帰るか」
そして、当たり前のようにそんな言葉を落として、有無を言わさず歩いていく。
いつかのように茫然と立ちすくむ私を1度だけ振りかえって
「ぼーっとすんな。置いてくぞ」
そう言い放つ。
んん。やっぱり自分勝手。
でも彼と一緒に居られる時間が嬉しくて、私はその背中を走って追いかけた。
2011/03/18
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