└さん


「えっと…大丈夫ですか?」



木に吊られていた男、もとい坂田銀時という男はあの後少女、魅由の家に暖をとるために来た。

「うぅ…もう寒さとか頭に血が上った銀さんは死にそうです」

「それはそれは…今暖かいお茶出しますね。毛布羽織ってください」

魅由は大きめの毛布を2枚銀時に渡し、お茶を沸かしに台所に向かった。







「―それで坂田さんは何故あんな所にいたんですか?」

暖かいお茶を一口飲んでから魅由は聞く。

「ん?あぁ依頼でな。でなきゃこんな雪山まで来ないって」

「依頼ですか…。もしかして化け物退治とかですか?」

「そうそう。ってなんで分かるの!?エスパー?」

「エス…?あっいや化け物退治でこの山に登る方が多いので」

「じゃあ魅由は化け物ってどんなのか知ってる?多いってことはみんな退治できなかったんだよな…銀さん無理無理無理!」

「はい知ってます。だって私のことですもの」

ニコリと笑うと銀時は時が止まったかのように固まった。





「ええええええ!?!?」

その後、雪山に響き渡るくらいの馬鹿でかい叫び声が響いた。




20110915