人は優しいからこそ、怒る事もある。
自分勝手に振る舞う人間を野放しにするのは、気が弱いだけで優しさではない。
「なんかさー心が広いって言うけど、自分が良くても他者に迷惑をかけている行為の時には腹を立てるべきじゃない?」
「どうしたの突然。というか出てってくれない?仕事の邪魔なんだけど」
「それは無理な願いですね。可愛らしく涙目で私の服を掴んで言ってくれたら考えますが。あっ首は傾けてね」
「咬み殺す」
「ごめんなさい俺様何様雲雀様!トンファーをお納め下さい!」
「…はぁ」
私の必死の願い、行動(所謂土下座☆)が届いたのか雲雀さんはトンファーを仕舞いまた書類に目を透しはじめた。
「…」
「…」
「…」
「………」
「……………、それは他者に迷惑をかけていても「自分は気にならないからいい」ってなるから心が広い訳じゃなく、ただ自分以外の人に無関心なだけって言いたいの?」
ジーッと見ていたら雲雀さんの根気負けして嫌々ながらも話してくれた。
「そう。やっぱり雲雀さん分かってる〜。…実は友達でそれで揉め事があったらしくって今相談されてるんだ」
「まず僕は群れることが分からない。面倒なら僕がその草食動物ら咬み殺して良い?」
「ダメ絶対!穏便に行こう!…あぁほらここに草壁さんが用意してくれた和菓子があるよ!物騒な考えは止めて食べよう!」
「…お茶」
「はいただいま!」
私は奥のお茶葉が置いてある棚に行った。
あれ私いつの間にお茶くみに?
「…優しさは他者からみたらまた違って見えるものだ。僕なら優しさなんかより力で捩じ伏せるね。…ななしはどうするだろう」
(雲雀さんは緑茶ですか?玄米茶ですか?)
(…煎茶)
(まさかの3択!?すぐ買ってきます!)
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