世界の金持ちどもがこぞって欲しがる何億ともあるカラットのダイヤ。飲むと不老不死になるという聖なる水。次元すら切れると言われている龍真剣。
それと―
「それ、全部偽者だろ?」
「うっ…あっいやこれは本物!このお金を入れたら翌日倍になる財布とか!」
「…。もしそれが仮に本物だとしても旅団でもないお前に貰うつもりはない」
「じゃあ入れて!あの変態辞めさせて私を4ば「無理だ」
「そんなぁ…」
クロロはいつも私に冷たい。
マチとかパクノダにはあんなに優しくしてるのに。
「なぁななし。そんなに旅団に入りたいのか?」
「うん!……というかクロロの彼女になりかな、ってその思っ…」
「あぁ知ってるよ」
「……え?」
「だから知ってるよ。もしかしてバレてないと思った?ななしらしいね」
「えええええ!?いっいつから?いつから知ってたの?」
「えーと…いつだったかな、あっななしが初めてお宝持ってきたあたりかな」
「まさかのそんな時から!?うう恥しい」
私は赤くなる顔を手で隠す。
「ああそうだななし。実は俺一目惚れしたんだよ」
「え?」
「その子さ、出会ったとき両手に抱えきれないほどお宝持ってきて俺に一つ一つ説明するんだ」
「それって、」
「俺が旅団の団長だって知っても毎日毎日来るし、もう殺しちゃおうかなんて思ったりしたけど…」
「え゛!?」
「なんか見ていたいって思うようにもなったんだ。次は何をしてくれるんだろうって柄にもなくワクワクするし」
ある意味、強烈なお宝が舞い込んできたよ。
耳元で囁かれななしは顔が真っ赤になり飛び上がるほどにドキッとした。
「けど俺は幻影旅団の団長、お宝は盗むもんだ」
「それじゃあ…?」
「ななし、今からお前の人生は俺が奪う。拒否権はないからな」
(やったぁ〜クロロの彼女だ!)
(違う、ななしは俺の所有物だ)
(えっ私って物!?)
(また団長ったらななしからかって遊んでるよ)
(まぁ本人同士楽しけりゃいいんじゃね?)
(…こちは迷惑ね)
20110818
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価値ある物は盗み取れ