「…キスをした私を好き?」
放課後、綱吉は補習が終わり図書室で待ってくれている獄寺とななしの所に行くと2人の真剣な表情で話しているのが見え、何故か本棚の影に隠れてしまった。
キス?好き?
俺は2人に悪い気がするけどもう少し、聞いていたいと思った。
「旦那がなんだ!」
獄寺君が机を叩き、ここが図書室だからか大声ではなく少し強めに声を発する。
旦那さん…えっもしかして三角関係!?
…ってななしまだ中学生だよね!?
二人の会話を聞いていて何故か胸が痛くなる。あれ、どうしてだろう。
「…っ世の中ね顔かお金かなのよっ!」
「俺は、」
「ななし!!」
綱吉は獄寺の言葉を遮って二人の前に姿を現した。
「あっツナ補習終わったの?」
「十代目勉学お疲れ様です!さっ帰りましょう」
「へ?」
先程の真剣な表情は一辺して二人は何事も無かったかのようにいつものような親しみやすい笑みに変わっていた。
「えっ、あのさっきまでの…」
「どうしたのツナ、そんなオロオロして」
「…あっ十代目さっきのななしとの会話聞いてましたか」
「その、盗み聞きしようなんて思ってなかったんだよ!でも俺、獄寺君とななしがそんな関係だったなんて―」
「ツナ、あれは回文だよ」
綱吉が必死に弁解していたら横でななしが言う。
「…回文?」
「勘違いさせて申し訳ありません十代目!大丈夫です、俺とななしに色恋はありませんから」
グッと親指を綱吉に獄寺は向ける。
あっいや大丈夫とかって!
…でも心のどこかでホッとしている自分がいる。
「旦那がなんだ、だんながなんだ…あっほんとだ。でもすごいね二人とも。そんなすぐ考えられるなんて」
「ツナも出来るって!はい、今から5秒以内に1つ!」
「ええ!」
「大丈夫です十代目、まず適当に単語を頭に浮かべて―」
「3」
「それを一度頭の中で―」
「2」
そんな無理だ!だって二人とは、
「脳が違うの!!」
(すごいです十代目!)
(へ?)
(そうきたか…うんツナやるね〜)
―――――
なんか無理矢理な感じですいません;
回文って難しいですね
← →
悪な人間になるわ