「えっ勉強を教えてほしい?」


一日の授業が終わるチャイムが鳴って、これから特にやることが無かった私に突然山本君が私の机の前に来た。

「あっやっ無理なら良いんだけどさ!ちょうど部活休みでななし頭良いから明日の数学の小テスト教えてほしいのなーなんて…」

「まぁ別に良いけど…。獄寺君は?」

「あっ獄寺明日からイタリアに行くらしくってツナともうすぐに帰るって」

「ふーん。良いよ」

美形からの頼み事は断るな。これは私の脳内ルールの一つ。
やった、目の保養だわ。この心臓の心拍数が上がったのは秘密にしておこう。

◇ ◇ ◇

私たち以外居なくなった教室は静かだった。
2人きりって緊張するけどこれはあくまで勉強会。理性第一だななし!

「まずπをここに書いて…」

「あっ待ってななし」

「ん?あぁこれより前からが良い?じゃあ、」

「えっとそうじゃなくて、ってまぁそこもわかんないけどなー…」

「?」

ペンを片手に歯切れの悪い言葉で話す山本君。

おいおいどーした山本君、ななしちゃん山本君がそんな顔すると襲っちゃうぞー。…ってダメダメ。

「数学も聞きたかったんだけどもうひとつ難問があって」

「あっそうなん?私が分かる範囲ならなんなりと」

「……ななしと付き合える方法が知りたい!」

「…え?」

「その…ななしのこと好きなの、な」

「えっ、マジで!?わっ私も好き!!」




I do not know reason anymore.
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