03.甘い刹那をもう1度だけ
「はあっ、あっ」
シャワーのお湯が俺たちに容赦なくかかっている。
壁に両手をついて、片足の太ももは持ち上げられ、背後から先輩につかれている。
立ってヤるのは感じ過ぎてつらい。
先輩の空いている手が乳首を掠める。
「はっ、ああ、ち、ひろ……っ」
「アキ、ここも好きだよな」
指でコネコネと乳首を弄られる。
その間も先輩の腰は休むことない。
俺の体を開発したのはあんただろ、そう文句を言いたい。
でも口から出るのは全て喘ぎ声に変わってしまう。
「ちひ、……せんぱっ、ああん、ああっ」
「反抗的なお前が、とってつけたように先輩なんて言わなくていいんだぞ」
「ああっは、はん、あん」
「聞いてるか?」
「は、あっん、死んじゃ、う、ああん」
「はは、セックスしすぎて死んだなんて学校中に笑われるぞ、ほら」
声と共ににぐいっと更に深くささる。
さっきから後ろばかり刺激されて、前はいっこうに触ってくれない。
俺のものは、硬く反り返ってたらたらと先走りが垂れている。
「ああああん、は、あっ、ちひ、ああん、触って、前…っ、ひっ、はあっ」
「後ろだけでいってみろよ。気が済むまで突いてやるから」
「あああ、ひぃ、はっはっああっ、だめ、こわ、くるっくる、ああっあん」
ぐんぐんとどこからか何かがやってくる感じがして、気持ちよすぎて体が暴れだしそうで怖くて、でも掴むものは壁しかなくて。
「あん、ああああっ、ちひ、ろ、こ、こわい、ああん」
「しょうがねえな、ベッドじゃないから後ろからで我慢しろよ」
後ろから先輩の腕に包まれる。
足が床につくけど、先輩の突きが激しくて浮いてるようなものだ。
ぎゅっと、先輩の腕を掴む。
今の俺にはこれしか縋るものがない。
先輩の腹が俺の背中について、体がぴったりとくっつく。小刻みに腰を動かされる。
「ああああああん、せんぱっ、んんん、ちひろっ、あんあん、だめ、きちゃうきちゃう、や、たすけ、てっ、あん」
「お前の良いところずっと突いてやるから、安心していけ」
「はっはっはっ、ああん、あっあっあっ、いくいくいくいく、いく、せんぱ、あっ」
「いけよ」
「っああ、ぁぁああああ……っ」
何かが体を突き抜けていく感じがした。
背が反り返る。
口は開いてるけど、息が吸えない。
びくびく足が痙攣する。
「出すぞ」
先輩のものが再びぐっと、深く挿入されてどくどくと生暖かいものが腸壁に当たるのが分かった。今はそれさえも気持ちがいい。
「ああん……っ、ち、ひろせんぱい、俺だめ、……ご、めん……」
まだ後処理とかしなきゃいけないのはわかってるのに、体がついていかなくて俺はそのまま眠ってしまったんだと思う。
おやすみ、と聞こえたのは都合のいい幻聴だろう。
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