訓練兵と合流



「はぁはぁ…」
訓練場までたどり着けば休む間も無く見たことがある人が立っていることに気がつく。

「貴様は何者だ!何をしにここに来た!」
出たよ…アニメで見たこのシーン。
「私は…はぁはぁ…」
息を整えてから心臓に手を当てて敬礼のポーズをする。
「私は、なまえです。調査兵団になるために訓練をしに来ました!」
「…貴様か。調査兵団で訓練していたというのは…。何故遅刻をした?」
キース教官の目が怖い。
「…えっと、調査兵団の皆さんを見送りに…」
「そんなことをしている暇があるなら訓練に励め!見送りのために遅刻してくる奴はいないぞ!」
「す、すみません!」
私は頭を下げた。
「…座学がもう始まっている。ついて来い」
キース教官はそのまま方向を変えて建物の中へと向かっていく。
私はその背中を追いかけた。

ドアの前で足を止めてキース教官はノックをしてドアを開けた。
「今日から入る訓練兵だ」
キース教官はそれだけ言ってその場から去って行った。
私はその部屋に足を踏み入れた。

訓練兵達を見ればやっぱり見たことがある面々がいる。
「なまえです。途中からですが仲良くして下さい。よろしくお願いします」
私は名前だけ言って頭を下げた。
「じゃ席に座りなさい。これは教科書だ」
座学の教官から教科書を受け取り席を見るがさすがにみんなの傍に座るのは抵抗があったので後ろの方に座った。

みんなの視線が痛い。
後ろに座ったのに振り返ってこっちを見ている。
どうしてこんなに注目されるのだろう?そりゃ途中から訓練兵が入るなんて異例なんだろうな。
早く座学よ、終わって下さい…。


そして座学の時間が終わった。
座学の教官が教室を出て行くと私の席に訓練兵達が寄ってきた。
「俺コニー・スプリンガーって言うんだ!よろしくな」
「私はサシャ・ブラウスです」
「俺はマルコ・ボットだ」
いろんな人に自己紹介をされて私は驚きながらも笑いながら「よろしくね」と言った。
大体の名前は分かる。

次の訓練は立体機動の訓練らしい。
外に出て辺りを見回すと訓練兵達がいるのが見えてそちらへと向かった。
「あっ君はなまえだったよね?僕はアルミン・アルレルト。よろしくね」
その場所に行けば隣にいたアルミンに声を掛けられた。
「アルミンだね。よろしくね!」
アニメのまんまだなとアルミンを見ながら思えば私の後ろから声がした。
「アルミーン!おっ、新しく来た訓練生か?」
振り返れば見知った顔。
「俺はエレン・イェーガー。珍しいよな、訓練兵が今から増えるなんて」
エレンもそのままだ。アルミンとエレンが一緒ってことは…。
「私はミカサ・アッカーマン」
やっぱりいた。ミカサって本当に美人なんだな。すごく羨ましい。
「エレンとミカサね!そうだよね。事情があって少し訓練兵になるのが遅かったの。みんなより遅れちゃってるからいろいろ教えてね」
私は笑って言えば3人は頷いてくれた。

立体機動を装着して順番に森に入っていく。
今日は正確に立体機動を操れるかということをやっているらしい。
2人1組で森に入っていく。
私の隣はアルミン。前にエレンとミカサがいる。
そしてエレンとミカサが森へと入っていった。

「緊張するね。僕運動苦手だからさ」
隣にいるアルミンが苦笑いをしている。
「大丈夫だよ。私も運動苦手で体力ないの。だから同じだね」
微笑んで言えば、教官のスタートの合図がした。
アルミンと私は森の中へと立体機動で入った。

アンカーを木の幹に刺しながら飛ぶ。素早く戻して次の幹に刺していくもやっぱり少しアンカーを戻すのが遅い気がする。
私の少し後ろをアルミンが付いて来ている。
エレン達は全然見えない。さすが速いなぁと思いながら飛んで行く。
私は木の太い枝の上で立ち止まり振り返る。
「アルミン、大丈夫?」
アルミンが私の隣にやってくる。
「大丈夫だよ!なまえ運動苦手とか言ってたけど速いね。驚いたよ!」
「そうかな?エレン達は本当に速いねー」
「2人はすごいよ!本当に尊敬しちゃうよ」
アルミンは微笑んでいる。本当に尊敬しているんだな。
「よし、じゃ行こっか!遅れちゃうからね!」
私はそう言えばアンカーを出して飛ぶ。

リヴァイさんのおかげで立体機動は上達した。もっと上手くなってリヴァイさんを驚かしてあげよう。
そんなことを考えながら立体機動でゴールを目指した。




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