初日訓練後



訓練を終えてヘトヘトになりながらそのまま自室に行き、ベッドへと倒れ込んだ。

「疲れたぁ…。体痛いし、もう眠い…」
私はそのままウトウトし始めた。

……………。
いつもの会社の風景だった。私の目の前にはパソコン。隣を見れば奈緒が一生懸命資料を見ながら入力をしていた。
「なまえ、明日の資料完成したの?」
「えっ…?まだ…だけど?」
「ほらー、早くやらないと課長に怒られるよ!」
奈緒はこちらを見ずにパソコンを見ながら言った。
「ねぇ、私ってずっとここにいた?」
「何寝ぼけたこと言ってるの?なまえはずっとここでパソコン構ってたじゃん!」
奈緒が手を止めてニコリと笑った。
「そう…だよね?リヴァイさんは私の前にはいないんだもんね」
「リヴァイさん?リヴァイ課長ならあそこに…」

「おい、おい!なまえ!」
私は突然の声に驚いて飛び起きた。
「リ、リヴァイ課長?」
「かちょう?…何バカなこと言ってるいる。俺はかちょうなんて知らん」
さっきのは夢だったらしい。しかも課長がリヴァイさんになっていた。
一瞬元の世界へ戻れたのかと思った。課長がリヴァイさんとか少し可笑しくて笑ってしまった。
「何を笑ってやがる。なまえが食堂に来ないってペトラが心配してる。お前、昼も食べてなかっただろ。ちゃんと食べろ。あとそのままの格好でベッドに転がるな、着替えろ…」
リヴァイさんは言いたい事だけ言って部屋から出て行った。

「…リヴァイさん潔癖症だったな」
私は一言呟いてベッドから降りてペトラさんが心配していると言っていたため食堂へと向かった。

「なまえちゃん!どこ行ったのかと思ったよ!お昼も全然食べてなかったから夕飯くらいは食べなきゃ!」
ペトラさんが私に駆け寄ってきた。
「すみません…。でもあまり食欲が…」
「ダメ!いいから座って食べて!」
ペトラさんに引っ張られ椅子に無理矢理座らせられた。

「あのー…ペトラさん…」「いいから食べて!」
ペトラさんに口の中にパンを詰め込まれた。
「…んぐっ…」

「ペトラ、なまえが苦しそうな顔してるぞ」
エルドさんが心配そうな顔をして私の前に水が入ったコップを置いてくれた。
「そうだけど、食べないと倒れちゃうし」
「確かにペトラの言う通りだな」
オルオさんが紅茶を飲みながら言う。
私はエルドさんが置いてくれた水を飲んで何とかパンを飲み込んだ。

「はぁ…苦しかった。でも一応食べましたからね!」
「ちょっ…なまえちゃん逃げないで!」
ごはんを食べさせようとするペトラさんから逃げて部屋に戻った。

「うぅー吐きそう…」
私はそう呟きながらリヴァイさんの言葉を思い出してシャワーを浴びて着替えた。

「おやすみなさーい」
そのまままたベッドへと潜ってすぐに寝てしまった。




×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -