パウダースノウはぁ、と息を吐き出せば、吐息は真白な息となって、空中に霧散する。 見ているだけで底冷えするようなその光景に思わず眉根をひそめて呟く。 「寒い…」 ふっと吐息まじりの言葉は、またも白い息となって空中に消えて。 それをぼんやりと眺めていると、ふと背後から静かな─…潜めるような控えめな声が聞こえてきた。 「…寒いなら、何か持ってきましょうか?」 「ネフェニー」 聞こえてきたきた可愛らしいその声に、名前を呼んで応える。 甲鎧を着けず、動きやすそうで暖かそうな服に身を包んだ彼女は、いつも戦場で見る「兵士」の顔ではなく、一人の「少女」に見えて。 とくん、と胸が高鳴るのが分かった。 「ヘザーさん…?」 何も言わずずっと見ていたアタシを不思議に思ったのか、ネフェニーが僅かに首を傾げて。 その愛らしさに思わず笑みが零れて。考えるよりも先に、手が彼女を抱き寄せていた。 「捕まえた」 「へ、ヘザーさんっ!」 慌てたような声と真っ赤に染まった白磁の肌が愛らしくて、ぎゅっと抱き締めた腕に力を込める。 抱き寄せた彼女の身体から、早くなった鼓動とあたたかな熱が伝わってきて。 感じていた寒さがなくなっていくのを確かに感じた。 「あったかい」 「〜〜っ」 ─…寒さなんて、あなたに触れる絶好の言い訳、でしょ? end. FEでGLはあんまりピンと来ないんですが、この二人は好きです♪いつかお話書きたいなぁ。 |