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スノースマイル








はらはらと舞い降りてくる雪をぼんやりと眺めながら、空を仰ぐ。

ふわふわと柔らかそうなそれは、髪に、頬に、手に。
優しくキスするように触れては溶けていく。

それが冷たくて、心地好くて。すっと瞳を閉じた。

「イレース」

ふと聞こえてきた声に、視線を向ければ、穏やかに微笑むツイハークさんが見えて、とくんと心臓が鼓動を早める。

「外は寒くないかい?」

穏やかに微笑んだまま、問い掛けられた言葉に曖昧に頷く。
寒い、といえば確かに寒いのだけれど、それよりも雪を眺めている方が心地好かったから。あまり寒いということを気にしていなかった。

「…雪、好きですから…寒くても平気、です…」

「そうか。確かに雪は綺麗だからね。…でも」

ふと言い淀んだツイハークさんに首を傾げてみせると、不意に両手を捕まれる。

突然の出来事に目をしばたかせていた私を気にする様子もなく、ふっとかじかんだ指先に暖かな吐息が吹き掛けられて。

かじかんで固まっていた指先がじわりと熱で解けていく。

「やっぱり冷たくなってる。このままだと風邪を引いてしまうよ」

宥めるようにそう言って微笑む笑顔に。
やさしく握られた手に。

うるさい程に心臓の鼓動が早くなっていく。



─…火照る頬が、身体が。雪を全部溶かしてしまいそう。




end.



ツイイレは普通に好きな二人です。大人なツイハークさんと純真なイレースが可愛いと思うんだ!