※江戸時代の性玩具を使った、変態プレイかましてます。露骨な官能表現が苦手な方は注意。


あと数時間で年が開けようとしている大晦日の頃。
千草は万事屋の呼び鈴を鳴らした。

「うぃー」

と、気の抜けた声が聞こえ、次いで銀時が玄関から顔を覗かせる。
銀時の顔を見た瞬間、千草は思わず「銀さん、酷い顔!」と口に出してしまった。
死んだ魚の目と称される目から覇気が感じられず、疲労感が滲み出ていたからだ。

「酷い顔とはなんだ、こら。失礼だな。今の今まで、仕事だったんだよ」

銀時は頭を掻きながら言った。
年の瀬になると万事屋には沢山の依頼が舞い込んで来るらしい。独り暮らしの老人宅の大掃除から、年末年始の買い出し、はたまた忙しい飼い主に変わっての犬の散歩などなど。家計が常に火の車である万事屋にとって、一番の稼ぎ時らしく舞い込んだ依頼の殆んどを引き受けているのだとか。

「新八のやつがよぉ。こんなチャンスは滅多にないっつって全部引き受けちまいやがって。お陰でずっと働き詰めで参ったぜ」

ぶちぶちと文句を言う銀時に、千草は苦笑いを浮かべた。

「お疲れ様です」
「おー。まぁ、入れよ」
「お邪魔します。そう言えば、神楽ちゃんと新八君はどちらに?」
「九兵衛んとこで、年越しパーティするって言ってお妙と一緒に出掛けていったぜ」
「銀さんは行かなくていいんですか?」
「俺はね、年越しは家でゆっくりしたいタイプだからね」

そう言った銀時は何処かそわそわとしていた。不思議に思いながらも、銀時に促され和室に入る。暫く、二人で炬燵に潜りながら、紅白をみてまったりと過ごしていた。年明けまであと、数十分という頃に、銀時が口火を切った。

「なぁ、千草。俺ね、今年やり残した事がひとつあるんだよ」
「はぁ。髪の毛がストレートにならなかった事ですか?それは諦めるしかないと思いますよ」
「馬鹿、ちげぇよ!つうか、来年こそは絶対にさらっさらのストレートになってやるからな!!きゃー、銀さん素敵ぃ!とか言わせてやらぁ!」

千草は銀時の小言を受け流しながら、机上にある蜜柑の籠に手を伸ばす。蜜柑を手に取った刹那。
銀時の大きな手が千草の手首をむんずと掴んだ。

「な、何ですか……私、蜜柑を食べたいんですが」
「あのな、俺の一生のお願い聞いてくれる?」

銀時はころりと小首を傾げた。三十路手前の男が娘のような仕草をするのは正直、気持ちが悪い。しかし、惚れた弱味か。不覚にも可愛いと思ってしまった。

「わ、私が叶えられる願いなんですか?」
「ああ。これぁお前だけにしか叶えられねぇよ。特別な願いだ」
「何でしょう!私に出来ることがあれば言って下さいな!」

銀時が内心で悪魔のような笑みを浮かべているとはつゆも知らず。恋人に特別だと言われてしまうと、舞い上がってしまうもので、千草は真剣な表情で銀時の顔を見つめた。

「それじゃあ、お言葉に甘えて。あのなぁ、俺ぁ……」

そこで言葉をくぎって、銀時は一度唇を舐めた。そして、焦らすようにたっぷりと間を置いた後、

「……姫納めがしてぇんだけど」

と銀時は低い声で囁いた。
途端、千草の頬が朱に染まり、掌の中にあった蜜柑がころりと机上に落ちる。
銀時は其れをいいことに、千草の指に己の指を絡めた。

「は??ええ??ひ、姫納めぇ!?」
「去年はさ、新八と神楽が居たから無理だったけど、今年は運よく二人ともいねぇし……」

なぁ、良いだろう。と、色を含んだ声で銀時は囁く。千草の手を引き寄せ、己の口許まで持っていくと、紅い舌を覗かせて千草の白い指先を舐めた。ぴくりと肩が揺れるのを見逃さず、指を口の中に含んで淫靡な音を立て、しゃぶったのだ。

「ひぁっ、ぎ、んさぁ……んっ!」

官能的な愛撫だった。背中が痺れ、千草はたまらずに甘い声をあげる。

「ん……はぁ……なぁ、シたい。今すぐ、千草を抱きてぇ」

甘く低い声で囁かれる。

「こ、ここで……するんですか?」
「布団、敷くまで我慢出来るかよ……。ほら、おいで」

目許を和らげ、柔らかな口調で手招きをする銀時の姿に胸がきゅうっと締め付けられる。ずるい、こんなの逆らえない。千草は炬燵から出ると膝立ちになって、言われるがまま銀時の傍へと歩み寄った。銀時の太い腕が腰に回って軽々と抱き上げられ、膝の上に降ろされる。

「いい子」

ごつごつとした硬い掌が頬を撫でる。千草は銀時の手が好きであった。男らしい武骨で大きな手。木刀を握り、沢山のひとを護ってきた手。暖かな温もりが気持ちよく、自然と目を閉じる。ふ、と笑った銀時の吐息が、顔に掛かった。数回、触れるだけの口付けをした後、「口、開けて」と低く囁いた。千草が従うように口を小さく開けると、舌をぬるりと滑り込ませ咥内をまさぐる。

「ん、ふぁ……」

ぴちゃぴちゃと音を立てながら咥内を犯され、千草は軽い酩酊感を覚えた。強張っていた身体の力が抜ける。息が上がり始めた頃、銀糸を引きながら唇を離した銀時は傍らにあった袋を手に取り、そこから何か丸い物を取り出した。花の模様が細かく掘られた美しい球体で、銀時が掌の上で転がす度、ころころと鈴のような音がする。

「なんですか、これ。鈴?」
「んー。すっげぇ良いものだから。まぁ、先ずは舐めろよ」

と、千草の唇に球体を宛がいながら銀時は言った。含み笑いを浮かべた銀時を怪しいと思いつつも、銀時の有無を言わさない口調と強い眼差しに弱い千草は逆らえなかった。言われた通り、おずおずと舌を出して、球体を舐める。ひやりとした冷たい感触に背中がぞくりと泡立った。

「次は、口に含んで」

言われて千草は球体を口に含んだ。丁度、あめ玉ぐらいのサイズであるので苦しくはないが味気のしない無機質な物体が口の中にあるというのは何とも気持ちが悪い。
これは一体、なんなのだろうか。千草は不思議そうな目で銀時を見る。刹那、着物の上から乳房を鷲掴みされ、痛いくらいに揉まれる。
千草は吃驚して、口に含んだ球体を吐き出しそうになったが、銀時はそれを許さず「口のなかにそれ入れとけよ」と、また有無を言わさない口調で言ったのだ。
やわやわと円を描くように揉まれると、浅ましくその尖端は立つ。触って欲しくてもどかしいのに、銀時は未だに着物の上から乳房を揉むだけだ。

「ふぅ、う....」

物欲しげな目で銀時を見つめると、銀時はお伽噺に出てくる猫のようににんまりと意地悪く嗤った。

「なに?何か言いたげだな。どうして欲しいか、言ってみ?あ、今はお口使えねぇか。触って欲しいところがあんなら、銀さんの手をそこまで誘導してくんね?でなきゃ、わかんねぇわ」

このドS天パ野郎。千草は涙目になりながら銀時を睨んだ。しかし、身体は自然と銀時の言葉に従ってしまうし、このサディスティックな言動に悦びを感じてしまう自分にほとほと呆れる。
千草は合わせ目に手をかけ、左右に開いた。お椀型の形のよい乳房がふるりとまろびでる。冷たい空気に触れた尖端は更に硬さを増し、羞恥にまみれながらも銀時の手を掴んで乳房へと導いた。触って欲しいと、悲願めいた瞳で見詰めれば、銀時は満足気に口許を綻ばせる。

「乳首、すげぇ立ってる」

銀時の指が、きゅうと乳首を掴んだ。

「ふぁ!」

待ち望んだ刺激に、千草は背中を仰け反らせた。甘い喘ぎ声の代わりに、口内に含んだ球体がりぃんと鳴る。
乳首をこりこりと捏ねくり回される度、千草の口内で鈴がころころと音を立てた。口端からは唾液が溢れ落ちる。じわりと湿り気を帯た下腹部から、ぬめった蜜が溢れ股の筋を伝い、千草は自然と膝を擦り合わせていた。

「こっちも触って欲しそうだな」

銀時は顎に伝った唾液を舌で舐め取りながら、着物の裾を割って手を忍ばせる。柔らかな内腿を滑て、下着の上から割れ目をなぞると、くちゅりと湿った音が鳴った。
指先で引っ掻くように何度か割れ目をなぞった後、下着の横から指を差し込み、花弁を掻き分ける。ぬるりとした感触に、千草は肩を振るわせた。

「んん!」
「すっげぇ、濡れ濡れ。乳首、弄っただけで、こんなになっちまって。淫乱な女だな、お前」

淫靡な湿った音を立てながら銀時の節くれだった指が蜜壷に差し込まれ、千草は鈴の音を鳴らしながら、くぐもった声で喘いだ。
内壁を擦られ、ぷっくりと膨れ上がった花芯を摘ままれる度、蜜壷からは愛液がとろとろととめどなく溢れ落ち、銀時の黒いズボンを濡らす。

「すげぇー、マンコ汁でドロッドロじゃねぇか。なに、銀さんの指使い、そんなに気持ちいいの?」
「ふぁっ……!んぁっ、あ!」

指を増やされ、掻き回され何度も挿入を繰り返され、千草は軽く達してしまった。
ぐったりと銀時に寄り掛かる。最早、口を閉じる力も残っておらず、しどけなく開いた口から球体が溢れ、畳の上に落ちた。

「そろそろ、使えっかなぁ」

銀時は畳の上に転がった球体を取って呟いた。

「ねぇ、それ……なんですか?」
「輪の玉」
「りん……?」
「要は、大人の玩具ってやつ」

銀時はくすりと笑って、紅い舌先で球体を舐めた。死んだ魚のような瞳は何処へやら。獲物を捕らえる獣のようにぎらつき、雄を匂わせていた。千草はふるりと背中を振るわせた。嫌な予感がする。あれは絶対によからぬことを考えている顔。逃げなければ、と思うも腰に力が入らない。

「これをな、此所に入れて腰を振るとな、鈴の可愛らしい音色がするんだと」

銀時は輪の玉を千草の蜜壷へこすりつけながら言った。無機物のひやりとした硬い感触に、千草はびくりと肩を揺らせた。

「うぁっ!そ、そんなの入んないよぉ!」
「いやいや、大丈夫だって。銀さんの銀さんが入るぐれぇだから、入るって。なな、頼むよ!先っぽだけでいいから、入れさせて!輪の玉プレイさせて!」
「言い方が親父くさい!やだやだやだ!!」

千草は逃げようとするも、銀時にがっちりと腰を掴まれてしまい、逃げることが出来ない。そんな千草をいいことに銀時は輪の玉を蜜壷へ押し込んだ。

「ひっ、い痛っ!やだ、やだ!抜いてぇ!」
「もう遅いでぇーす」

軽々と身体を反転させられ、机の上に上体を押さえつけられた。着物の裾を捲られ、尻を銀時に突き出すような格好になった。明るい室内で銀時に尻を晒しているという羞恥に千草はぎゅっと目を瞑った。恥ずかしくて死にたい。けれど、下腹部は疼いて仕方がなくて、はやく銀時の硬くなったそれでついて欲しい、と心の奥で別の女が囁く。
背後でベルトを外す音と、ズボンのジッパーを下げる音がして、千草はいよいよ身を硬くしてしまった。

「ま、待って!まさか、その……中に入れたままするんですか!?」
「その、まさかだって。大丈夫、痛くはしねぇから。すっげぇ気持ちよくしてやるから」
「そ、そういう意味じゃなくて……ひゃあっ!」

硬く熱を持って怒張した銀時の肉棒が、蜜壷の入り口を擦る。待ち望んでいた刺激なのに、膣内に既にある異物が邪魔をする。これ以上は受け入れきれるわけがない。それに、冷たい異物が膣内を犯す感覚が恐ろしかった。ぬめった音を立てて、銀時の肉棒が蜜口から侵入してくると、膣内にある輪の玉がころりと鈴の音を鳴らし、同時に千草の奥をつく。慣れない圧迫感に、千草は唇を噛み締めた。

「あ、あ……やだぁ……銀さんの、だけがいいの……!こ、こんなの嫌だぁ……」

千草はぼろぼろと涙を溢しながら言った。すると、銀時の動きが止まり、もう中程まで挿っていた肉棒がずるりと抜かれ、次いで輪の玉も抜かれる。
異物が引き抜かれた感覚に、千草は小さく喘いだ。

「嬉しいこと、言ってくれんじゃねぇか」
「へ……?あああっ!」

腰を掴まれ、蜜壷の中に男根が勢いよく差し込まれる。杭を打たれたかのような衝撃に、千草は悲鳴にも似た声をあげた。膣内にある銀時の肉棒が、先程よりも硬さを増していて、どくどくと脈打つのが分かる。

「あ、あ……銀さぁ、ん……!」

早く、動いて私をめちゃくちゃにして。物言いたげに甘く喘げば、銀時はゆっくりと腰を動かし始めた。

「は……、どう?俺のちんこ、美味しい?挿れた瞬間、ずっぽりとくわえ込んで離さねぇし……はぁ……やべぇって……」

ず、と引き抜かれたかと思えば勢いよく挿って、奥を突かれる。同時に、花芯を摘ままれ捏ね回されて、白い肩に柔く歯を立てられる。千草の思考はもう何も考えられないほど、真っ白になっていた。

「や、あっ、あっ……!」
「千草」

耳元に掛かる吐息と共に、銀時が掠れた声で名を呼ぶ。きゅう、と胸が締め付けられた。

「あっ、ああっ!」

肉壁を収縮させ、銀時の肉棒を締め付けながら千草は達した。
後を追うように、銀時も低く唸って千草の中に白濁の精液をどくどくと吐き出した。

「……っ」

注ぎ込まれる熱い液体に千草はふるりと身体を振るわせた。力なく机に突っ伏した千草の項に銀時はちゅ、と口付けた。

「来年も宜しく」
「ばか……」

ごぉん、と遠くで除夜の鐘の音がする。初詣に行こうと思っていたのに、これでは行けない。千草は小さく溜め息を溢した。



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