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「長い…」


ロンがそう呟くのも無理はない。アリアの組み分けはすでに4分30秒が経過している。先程ハットストールかどうか疑われたハーマイオニーより長い時間だ。
アリアの組み分けに飽きた者の方が多いが、今か今かと呼ばれるのを待つのはそれぞれの寮の監督生、ミネルバ・マクゴナガル、友人になったシェーマス、そしてドラコ・マルフォイだった。


「何で迷ってる…どう考えたってあいつはスリザリンだろ」


マルフォイがボソボソとボヤくが、組み分け帽子は一向に答えを出さない。うーんうーんと唸りながら右に左に向きを変えている。アリアもいい加減この注目され続ける状況に飽きてきたようだ。


「ねぇどこの寮と迷ってるのよ。私はグリフィンドール一択でしょう」

「いや…お前さん、マクゴナガル先生と同じくらい難しいぞ…」

「おばあちゃんはどの寮で悩んだの?」

「グリフィンドールとレイブンクロー」

「じゃあ私もその2つで!?」


アリアが目を輝かせた。マクゴナガルもその2つであれば納得だった。アリアはトンチンカンで頭がおかしいことを言うが、地頭はすこぶる良かったからだ。勉強をさせれば直ぐに理解をするし、呪文を教えればあっという間だった。だからグリフィンドールでなくても、知性を求められるレイブンクローでもよかったのだ。
アリアはイタズラ好きでどうしようもないが、レイブンクローなら落ち着いて学校生活が送れるかもしれないと、そう考えていた。しかし組み分けは予想だにしないことを言い続ける。



「いや、違う。レイブンクローは合っているが…」

「いるが?じゃあハッフルパフ?」

「いやスリザリンだよ」

「え」


6分が経過した。ダンブルドアは、「ほぉ、ハットストールかね珍しい」と微笑んでいる。


「アリア、お前さんの中に蛇が見える。杖に巻き付く蛇が…そう、それは何かの紋章のようで…」


アリアが眉間に皺を寄せ、どういうことだと言っている時、組み分け帽子は納得したようにそうだ、それがいいと言って高らかに宣言したのだ。


「スリザリン!!!」


おばあちゃんは持っていた紙を落とし、シェーマスは絶句し、マルフォイはニヤけている。

そして、かくいう私は口を開けたまま頬に手を当て、大広間の壇上の上で絶叫するのだった。



(なぁフレッドあれテレビで見たことあるよな)
(マグルの映画だろ?確か…)


((ホームアローン!))


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