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レディーが冷や汗を流しながら祈る矢先、隣の席に座る友人が名前を呼ばれた。


「次、オルガ・スターシップとナイト・ランドール」

「あらランドール可哀想に、レディーと組めなかったわね」

「私はラッキー」


よし、神が私に味方をしてきた。親友は取られてしまったがランドールと組む心配はない。ニヤッと笑うが、肝心なマルフォイはまだ呼ばれていない。

マルフォイの隣に座るパンジーと組ませればいいのよ。そうしたら私はクラッブかゴイルでいいんだから。と、レディーはブツブツ念を唱えるように呟く。


「次、レディー・エジワールと・・・」

「と!!??」

レディーが立ち上がりスネイプに食いつく。スネイプは一度レディーを見ると再びペアが書かれている紙に目を落とし、冷静に言い放った。


「ドラコ・マルフォイ」


神は死んだ。

私の隣では笑いを堪えて引き笑いになっている友人。死んだような目でオルガを見ると、彼女は楽しそうに
「机に顔をつけたらマスカラが落ちるわ。レディーも早くマルフォイの隣に移動するのね」
なんて言いながら教科書を手に取りランドールの隣へと移動していった。


組みを言われ、みなが移動し始める中、机に突っ伏し動かずにいたレディーの頭が持ち上がる。そりゃもう丁寧に、両手で優しく。

「おいエジワール、早く来い!僕が怒られるだろう!!」

「マルフォイ頭掴まないで、今にも首がもげそうなの」

「新しい首を用意してやるよ。そうだな、クリーチャーなんてどうだ?」

叫ぶレディーの腕を引いてドラコは「うるさい」と言いながら移動させた。


「頑張ってレディー〜」


手を振るオルガに「助けて」と叫びながら引きずられるレディーの姿はあまりにも滑稽だった。


「さすがレディー、引きずられる姿まで可憐だ。さてオルガ、俺たちもさっさと薬作るか」

「ええそうね、ついでに出来た薬を貴方の目の中に入れてあげたいくらい!」




(どういう意味だ?)
(あの姿を見て可憐だなんて、目を覚ませってことよ)


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