掌編小説 | ナノ


▼休憩その一

順調に進んでいるようですねぇ。
皆さんよい観察眼をお持ちのようで…。

そうです、不思議な話というものは、あんがい身近に転がっているものです。

小さなときにしか見えなかった怪異。
死を直面したときにしか繋がらないあの世。
親の代から伝わる因縁。

そういった特別なものだけではありません。

少し開いたふすまの隙間。
消したはずの電気。
どうしても名前の思い出せない級友。

…忍者ともなれば、普通の人より見聞が広いでしょう。
とっておきのネタを披露してください。

さあ、まだ話は始まったばかりです。

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