掌編小説 | ナノ


▼カカシ)教え子

アカデミーでチーム編成にブーイングが出ているだろう頃、上忍の間でもちょっとした騒ぎが起きていた。

猪鹿蝶トリオを任されたアスマは火影の作為を感じると嘆いていたし、昇格したばかりの紅は日向のお嬢さまを相手にどこまで踏み込むべきか悩んでいた。
いちばん複雑な思いだったのはカカシだ。

うちはサスケ
うずまきナルト
春野サクラ

火影の意図が分からず、うーんと唸る。

カカシは下忍昇格試験でことごとく不合格を言い渡してきた。
今回も当然それを見越して割り振られるだろうと思っていたが、どうもそう単純な話ではないようなのだ。

サスケは有望だが、復讐に燃えている状態で忍にするのが吉と出るかは不明だ。
ナルトはいずれ九尾をコントロールさせる必要があるが、噂に聞く悪ガキだ。
サクラに至ってはノーデータ、一族でない者は忍になれてもすぐに辞める可能性がある。

ひとまず会ってみないことには始まらない。
カカシは慰霊碑の前で、かつての仲間に語りかけた。

「なあオビト。今からお前の後輩に会ってくるよ。先生の息子も一緒だ。もう一人の女の子は――もしかしたらリンみたいに、班の中心になるかもしれないな」

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