時空の死神 | ナノ


▼ 3.新しい服 (1/11)

ナルトと仲直りをし、サクラとも話すようになり、サスケは相変わらず無口だが、カカシが個性豊かな仲間をまとめてくれる。
あれからソラは七班の任務に同行する毎日を送っていた。

以前のようなわだかまりがなくなった今、ソラにとってナルトは心の拠り所ですらあった。
毎朝、階段を駆け降りる音がしたかと思えば、続けざまにノックの音が聞こえる。
せっかちな訪問者は、いつも明るい場所へとソラを連れ出してくれた。

「ソーラー、支度は済んでるかー?」

間延びした声が聞こえるのは、大抵ランクの低い任務が割り当てられているときだ。
気合いが入らないと、眠気が隠せないらしい。

「はーい、もうすぐ出られるよ!」

ソラは手短に返答をし、サンダルを引っかけて玄関を開ける。

ソラが生活様式や文化の違いで不便を感じたのは、始めのうちだけだった。
やはり保護者がいない環境はそれなりに苦労がある。
しかし元いた世界ですら、中学から寮住まいの人はいる。
金銭的な援助や火影や周囲の気遣いもあり、今ではすっかり木ノ葉での生活がソラにとっての日常だった。
ただ一つ、ソラが慣れてないことがあるとすれば、それは同世代の女の子との会話だろう。

「…ねえソラさん、そろそろちゃんと服買いに行かない?」

その日の任務は、犬の散歩というごく平和的なものだった。
コースの要望はなく、夕方前までに飼い主に返せばいいということで、ソラたちは気楽におしゃべりをしながら歩いていた。

そして里の中を一巡りして、依頼主の家に向かって歩き始めたときだった。
サクラがソラの服装について話題にあげたのだ。

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