任務




夢を見た。交わろうとすることをやめて、諦めて、離れていく私に縋るように、行かないで。と請う君。

行かないよ、いつまでも、忘れないから、だからそんな悲しそうな顔しないで。泣かないで。




「にん、む?」

「あぁ、フラン1人じゃまだ不安だから、一色に付き添って欲しいそうだぁ。」

どくん、と心臓が波打った。ヴァリアーに戻ってきて数日、数週間経って初めての任務。

不安だった。暫くこの仕事から掛け離れた生活をしていた。ボンゴレ本部で、ただ毎日、緩やかに何もせずに生活する毎日。
沢田綱吉や他の守護者の皆を、アジトの中でサポートしていただけだった。
殺しの緊張感や気持ちの昂ぶりなど、暫くは味わうことなく過ごしてきたのに。

「大丈夫だぁ。とりあえず一色はみてるだけでいい。」

スクアーロにそう言われて了承する他なかった。ヴァリアーにいて任務を断るなど選択肢はない。使えない人間など、ここにはいらないのだから。





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