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解釈違いでござる!


「あ、イデア先輩。私今日彼氏ができました。」

今一緒に部屋でゲームをしている後輩が突然そう言った。ちゅどん!音がなる。そのまゲーム画面はなまえ氏の勝利を伝えた。呑気になまえ氏はポテチを摘んでぼり、ぼりと音を立てて食べ始めた。え?なんて?なんて言ったの?え、彼氏?彼氏って彼氏?あ〜分かりました分かりました。最近新しいゲーム買ってから夜もずーっとそれやってたから、疲れてるんだわ。幻聴だわこれ。流石に毎日深夜までやるのはキツかったのか。拙者ももういい歳ってことね、理解。もう一回聞こ。

「ちょっと拙者ガチで聞き間違いをしてしまったかもしれないからもう一回言ってくれる?」
「え?まじですか?私今日彼氏ができました。」

か、変わっていない…!幻聴じゃない、……だと?僕が驚いて立ち尽くしていても、なまえ氏はそんなこと気にも留めず再びポテチに手をだす。え?は?彼氏?ナニソレ聞いてない。なまえ氏ってあんまそういう話言わないし拙者もそれが楽だと思ってたけどなんだその爆弾。はぁ?じゃあ何?君は僕がインキャ仲間〜ってシンパシー感じてた横でリア充の男捕まえてよろしくやってたってわけ?僕のようなインキャを見て嘲笑ってたわけ?っていうか、それよりも、

「…なまえ氏って、拙者のこと、す、好きじゃ、なかったの…?」
「え?いや、好きですけど…。」
「で、でも、か、彼氏って…。」
「…え、いや、その…こ、告白されて、今まで意識はしてなかったんですけど、そしたら、意識しちゃって…。」

そう頬を染めながら話し出したなまえ氏を見て何かがブチっと切れた。

「…か」
「え、なんて?」
「解釈違いでござるっ!!!」
「へ?!」
「そんな顔僕のこと考える以外でしないでっ!僕のこと好きって言ったじゃん!裏切り者ぉ〜!!!!」
「ちょ、イデア先輩!」
「何だよそのモブっ!突然現れた癖になんだよていうか君もなんなの?僕の部屋いつも突然来るかと思ったら漫画読んでゲームしてダラダラして!それで僕といれば一番落ち着くとか好きとかぬかしやがやって!どうせそんな一言で喜ぶ僕を嘲笑ってたんだろ!」
「ちょ、どうどう。」

なまえ氏に何を言われても今は頭に入らない!インキャの心を弄ばれたのだ。あー恥ずかしい。ちょっとでも僕のこと、好きなのかな…?とか思った時間を返せ!僕はこんなに、こんなに

「…君のことが好きなのに。」
「え?」
「だから他の奴にホイホイ好意持っちゃう君は大いに解釈違いっ!邪魔してやる…。どんな手を使っても…。」
「も、ものすごい邪悪なオーラ…!」
「まずどこ寮のやつだ…。言え…。」
「ハーツラビュルの先輩です。」
「ぴえん。」


だから陽キャは嫌いなんだよ。